西武鉄道、東京メトロ、東急電鉄、横浜高速鉄道は、土日祝日に西武秩父駅~元町・中華街駅間で運行する座席指定制直通列車の愛称を「S-TRAIN(Sトレイン)」とし、3月25日から運行すると発表した。
平日は西武池袋線と東京メトロ有楽町線を経由して、所沢(所沢市)~豊洲(江東区)間を、土日祝日は西武秩父線・池袋線・東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線を経由し西武秩父駅(秩父市)~元町・中華街駅(横浜市)を運行する。
西武秩父から元町・中華街間の所要時間は、午前中の元町・中華街発が2時間14分、午後の西武秩父発が2時間33分。停車駅は元町・中華街駅、みなとみらい駅、横浜駅、自由が丘駅、渋谷駅、新宿三丁目駅、池袋駅、石神井公園駅、所沢駅、入間市駅、飯能駅、西武秩父駅。
元町・中華街駅からの運行時刻は7時1分(西武秩父行)、16時55分(飯能行)、19時55分(所沢行)の3本(みなとみらい駅、横浜駅は乗車のみ)。
列車は西武の新型通勤車両「40000系」を使用。「スマイルトレイン」の愛称の「30000系」の後継車両で、コンセプトは「人にやさしい、みんなと共に進む電車」。
客室座席に「クロスシート」と「ロングシート」に転換可能なシートを導入するほか、車いすやベビーカーでの利用客や大きな荷物を持つ乗客が快適に利用できる車両バリアフリーに配慮したスペース「パートナーゾーン」や、車内環境向上の取り組みとして車内の空気を浄化する「プラズマクラスター」、おむつ交換シートを備えるトイレなどを導入する。
また、車両内の中づり広告をなくし、1輌あたり12~16面の17インチモニターの広告用デジタルサイネージを採用するほか、インターネットに接続できる「SEIBU FREE Wi-Fi」と電源コンセントも導入する。
車両は、アルミ合金による軽量化、最新技術のモーターやインバータ制御装置、LED照明などを導入し、電気使用量を従来の省エネ車両に比べて約40%削減する省エネルギー化を図る。
名称の「S」は、観光や通勤通学などの「さまざまなシーン(Scene)」、全席指定で「快適に座れる座席(Seat)」、直通運転で乗り換えがなく便利な「シームレス(Seamless)」などの意味。
ロゴマークは、秩父の豊かな自然と横浜の海をイメージするグリーンとブルーのSの文字に、渋谷・豊洲の先進性やシャープさを表現するグレーで「S-TRAIN」の文字を併せた。
西武秩父駅~元町・中華街駅間の座席指定料金は大人1,060円、自由が丘駅・渋谷駅が350円、新宿三丁目駅・池袋駅は560円(事前の指定券購入がない場合は各区間の指定料金に200円加算)。指定券は3月18日10時から販売する。