日産自動車(横浜市西区高島1)社長のカルロス ゴーン社長が、4月1日付けで社長兼最高経営責任者(CEO)を退任し、現在副会長の西川廣人共同CEOが社長に就任する。
新人事は、ルノー・日産に新たに三菱自動車が加わり、自動車業界トップレベルの規模のグループに拡大したアライアンスを率いることになったことが背景。ゴーン社長は、2000年6月に社長に就任し、2001年6月よりCEOを兼任していた。退任後も、代表権のある取締役会長とフランス自動車大手のルノー社のCEOを務める。
ゴーン社長は「この18年間育ててきた日産のマネジメント層には、事業および戦略的な目標を達成する上で求められる能力と経験があると信じている。先に三菱自動車の取締役会長に就任したこと、次の日産の定時株主総会の開催を控えていることから、今こそ、西川廣人氏に日産のCEO職を引き継ぐのに適切な時期であると判断した。引き続き日産の取締役会長として、またルノー・日産・三菱自動車のアライアンスの枠組みの中で、監督・指導を行っていく。今後も、アライアンスの進化・拡大をサポートし、時・場所を問わず、必要とされるときはいつでもパートナー各社の役に立てるよう、サポートしていくことを約束する」と述べた。
西川廣人共同CEOは1977年に同社に入社。2013年4月から2016年10月まで日産のチーフ・コンペティティブ・オフィサーを務めた。現在、日本自動車工業会の会長も務めている。2006年から2016年12月まではルノーの取締役も務めた。
西川共同CEOは「この新たな責務を任せてくれたゴーン会長と日産の取締役会に感謝している。ゴーン会長の下、日産の優秀な経営陣と協力し、日産が今後も継続的に好業績をあげ、発展し、そしてアライアンスの成功に貢献していくべく、力を尽くしていく」と話している。
日産自動車の前身となる自動車工業は1933年に横浜市神奈川区で創業。同社は、2009年8月に本社ビルを東京・東銀座から現在のみなとみらい地区66街区に移転した。