
国指定名勝の日本庭園「三溪園」(横浜市中区本牧三之谷58)で、「第51回 観梅会」が開催されている。3月3日まで。
三溪園の観梅会は、1908(明治41)年に創設者・原三溪が梅林の完成を祝って始めた伝統行事。 江戸時代から移植された梅の古木1,500本余が園内を彩り、珍しい遅咲きの「臥竜梅(がりゅうばい)」や、中国から贈られた早咲き「緑萼梅(りょくがくばい)」なども楽しめる。期間中は、梅の盆栽展やお雛様の展示、俳句大会などの催しが予定されている。
特別企画として、開園当初の「初音茶屋」の接待を再現する「麦茶の無料接待」も実施。 芥川龍之介が1915(大正4)年に立ち寄り、俳句に詠んだことでも知られる茶屋で、土・日・祝日限定で10時~15時30分に提供される。
16日まで「観梅会盆栽展」が開催されている。 約40点の梅を中心とした盆栽が中央広場に展示される。23日には「第49回 三溪園観梅俳句大会」が鶴翔閣で開催され、当日投句した作品の表彰も行われる。
中央広場では「猿まわし」が開催される。 「日光さる軍団」の太郎次郎一門による演目で、22日、24日、3月1日、2日の10時~15時30分に実施される。旧矢箆原家住宅では、一般寄贈の戦前のひな人形を展示している。
三溪園は、生糸貿易で財を成した実業家・原三溪が創設し、1906(明治39)年に公開された庭園。 約17.5ヘクタールの敷地に歴史的建造物を移築し、四季折々の景観を楽しめる。2007(平成19)年に国の名勝に指定され、現在、園内には17棟の古建築があり、そのうち10棟が重要文化財、3棟が横浜市指定有形文化財となっている。
観梅会の開催時間は9時~17時(最終入園16時30分)。入園料は大人900円、小中学生200円、横浜市内在住の65歳以上は700円(証明書提示が必要)。