
横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区海岸通1)で3月31日、郵船クルーズ(西区みなとみらい4)が運航する横浜港を母港とする客船「飛鳥II」が最後の世界一周クルーズに出港する。
「飛鳥II」での世界一周クルーズは14回目で、「飛鳥クルーズ」としては通算24回目となる。今回のクルーズではアジア、南アフリカ、ヨーロッパ、北米大陸、カリブ、太平洋を経由し、横浜には7月11日に帰港する。世界一周クルーズは今後、新造船「飛鳥III」に引き継がれる。
航路は、インド洋を横断し、赤道を通過した後、南アフリカの喜望峰を回航。フランスのセーヌ川クルージングやアメリカ・ニューヨークの自由の女神像、パナマ運河を経て、ハワイ・ホノルルのダイヤモンドヘッドなど、世界12カ国18港に寄港する。多様な文化と自然、歴史的建造物に触れながら、約100日をかけて地球を一周する。
出港にあたり、横浜港では横浜市港湾局による出港セレモニーが行われる。31日11時30分からの式典では、横浜市立港中学校吹奏楽部による演奏や、横浜市消防局の消防艇による歓送放水を予定。
「飛鳥II」は2006年から「飛鳥クルーズ」の主力船として運航されてきた。前身の初代「飛鳥」から続く日本発のクルーズ文化を担い、20年近くにわたり国内外のクルーズ旅行者から支持を集めてきた。総トン数50,444トン、全長241メートルの大型船で、客室は全436室がすべて海側。乗客定員は872人で、約490人の乗組員がサービスを提供する。
新造船「飛鳥III」は7月20日に就航を予定しており、今後は「飛鳥II」との二隻体制でクルーズ運航を行う。飛鳥クルーズは「本物との出会いと感動を伝える」をブランドコンセプトに、日本人のライフスタイルに合わせたサービスを展開。これまでにも世界一周クルーズのほか、日本各地の夏祭りを巡るクルーズやワンナイトクルーズなど、多彩な航路を提供してきた。