横浜を舞台にしたドキュメンタリー映画「The Sprit of Yokohama（ザ スピリット オブ ヨコハマ）」の「完成お披露目会」が5月24日、横浜市開港記念会館（横浜市中区本町1）で開催される。

キャストは「横浜市民」　横浜国際映画祭で上映決定

　横浜市中区元町生まれ、現在97歳の杉島和三郎さんの語りを交えながら、地域の魅力づくりや課題解決に取り組む人たちの絆を描く。市民活動を縦糸として、社会的な人々の絆を横糸として織りなし、杉山さんは「第一の横糸」のような存在として描かれている。杉島さんは、三菱重工横浜造船所で原動機の開発設計に従事、現在はロータリークラブなどで社会活動に関わるほか、横浜大空襲の語り部もつとめている。

　監督は1980（昭和55）年公開「狂い咲きサンダーロード」から映画に携わり、以降、プロデューサーとして映画や番組制作に関わってきた古澤敏文さん。同作は「市民活動の中から生まれた映画作品」だといい、「横浜には地域の課題解決や魅力づくりに積極的に取り組む個人や団体が数多くいる。活動は多岐にわたり、専門的な知識やノウハウを生かした活動は他県での規範となるものも少なくない。こうした活動を通して育まれる横浜独自の地域性や独創性は新たな連帯感を生み出し、面白いアイデアや良い企画を実現に導く原動力となっている」とコメントする。

　4月12日の試写会で初めて映画を目にした杉島さんは「ストーリーのある映画ではなく、横浜で社会活動をやってきた人たちに光を当てて、僕はつなぎ役という感じ」と感想を話し、「横浜が好きな人が多く映っているので、『The Sprit of Yokohama』の愛称は『スピヨコ』ではなく、『スキヨコ』がいいのでは」と笑顔を見せた。

　5月24日の上映開始時間は13時からと17時半。6月14日から、シネマ・ジャック＆ベティ（横浜市中区若葉町3）で上映を予定する。上映時間は約90分。