横浜ふね劇場をつくる会(観世榮夫会長、中区海岸通4、045-222-3639)は7月2日、相鉄本多劇場(西区南幸2 相鉄ムービル3階)で同会の総会と田中鐵雄さん追悼リーディング会を開催する。同会は、1981年に演劇活動を開始した劇団「横浜ボートシアター」が活動の拠点としていた、横浜の運河に浮かぶ木造の艀(はしけ)が老朽化のため1995年沈没してしまったことから、横浜にふね劇場を復活させようと演劇ファンなどが1996年に結成した任意団体。
当日は、総会の後に、昨年7月に亡くなった、同会に貢献していた田中鐵雄さん(元横浜回漕協会専務理事)の戯曲集からラジオドラマとして書かれた「広告塔」という小作品を取り上げ、横浜ボートシアターのメンバーによるリーディングが行われる。田中さんは、劇作家の北条秀司氏に師事して戯曲の勉強をし、1984年に文化庁舞台芸術創作賞演劇部門佳作賞を受賞。劇作家の養成を目指した同人誌「戯曲春秋」の編集などにかかわり、2002年には戯曲集を出版している。
開催時間は、総会が13時から15時、リーディング会が15時30分から16時30分。会場は横浜相鉄本多劇場で入場料は無料。会員以外の参加希望者は、同会まで参加申込が必要。
同会は、パリにある船劇場「ラ・ペニッシュ・オペラ」やハンブルグの船劇場「ダフ・シス」の関係者とも交流を持ち、アーティスト・市民の芸術創造の場として、使われなくなった鋼鉄製の艀を再生してふね劇場をつくる取り組みを行っており、募金や劇場で使用する機材提供の呼びかけをしている。(写真=新山下の艀だまりに係留されているふね劇場の内部)