横浜市、日産自動車本社屋を環境性能格付けの最高位に認証

日産自動車本社屋のイメージパース

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 横浜市は3月30日、みなとみらい21地区66街区に建設予定の日産自動車本社屋を、建物の環境性能を格付けする制度(CASBEE 横浜認証制度)で、最高位の評価「Sランク」で認証したことを発表した。

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 認定されたのは、2009年10月に竣工を予定している「(仮称)日産自動車株式会社 本社屋」で、敷地面積約10,000平方メートルに、地上22階、地下2階、延床面積約92,300平方メートルの建物。

 評価ポイントは、地球温暖化対策として、自然換気や自然採光の積極的な利用、建物の熱負荷抑制、雨水・中水利用や再生材の採用による資源の再利用への取り組みをしていること。ヒートアイランド対策として、建物を低層部と高層部に分け、風の通り道に配慮していること。まちなみ・景観への配慮として、横浜駅とみなとみらい地区をつなぐ公共歩廊(ペデストリアンデッキ)を導入し、低層部にはギャラリーとホールを配置、地域社会との交流を図るとともに、運河沿いにカフェを配置し、賑いと憩いの水際空間を形成していること、港の水辺空間という地域性を考慮した帆船をイメージした外観を採用したことなど。

 設計を担当した竹中工務店は、「日産自動車の新本社を計画するにあたり、環境性能の高い建物の提案は設計コンペの重要な評価項目でした。竹中工務店は70年代から取り組んできた『省エネルギー』、『緑の建築空間への取り込み』などのノウハウを生かし、コンペ時の提案はもとより、実際の設計作業においても環境に配慮して設計をすることで、今回のSランクの認証に至りました」と話した。

 CASBEEは、建築物の環境品質・性能と環境負荷を同時に評価する全国共通の指標として開発された評価システム。横浜市では、平成17年度から、地球温暖化防止への取組として、建築物の環境配慮を促進するため、大規模な建物の計画時に、建築物の環境配慮の度合いをCASBEEで建築主が自己評価し、市へ届け出ることを義務付けている。昨年度、学識経験者を交えた評価により、市が環境に優しい建物として認証する同制度を、全国の自治体で初めて創設し、今年1月に「慶應義塾日吉キャンパス複合施設(仮称)」の建築計画を、第1号として「Sランク」に認証している。

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