黄金町プロジェクトは7月1日から、大岡川沿いの特殊飲食店跡のギャラリースペース「ちょんのMAX」(横浜市中区黄金町2)で「話聴き屋」の営業を開始した。
企画したのは、これまでひきこもりなどの支援施設でボランティア活動を行ってきた同ギャラリースペースマネージャーの田村禎史さん。ボランティア経験を生かし、訪れた人の話を「聴き役」となって対応してくれるというもので、「気軽に立ち寄れる、コミュニケーションスペースとしてのたまり場」を目指し営業を開始した。
特殊飲食店跡という場所で営業を始めたことについて田村さんは「かつてここは女性たちがさまざまな欲望を吸収していた場所ともいえる。決して不法行為を奨励する立場ではないが、女性たちがいたこの町が持っていた、善悪では区別できない許容力を異なる角度から継承したい」と話している。
営業時間は11時~18時ごろ。趣味ではなく真剣に取り組んでいきたいという思いから有料制で営業。料金は30分1,000円。
営業開始に併せて7月20日、「シネマ・ジャック&ベティ」(中区若葉町)で「夜の心理学講座 第1回交流分析入門」を開催する。講座は「話聴き屋」を通じて同プロジェクトと交流のある心理カウンセラーの笠井淳さんを招き、「こころの自画像『エゴグラム』を作ってみよう!」をテーマに「交流分析」をナビゲートするもの。開催時間は21時~22時30分(予定)。参加費は2,000円(テキスト・お茶代含む)。定員は20人。申し込みはシネマ・ジャック&ベティ(TEL 045-243-9800)まで。
「交流分析」はアメリカの精神科医エリック・バーンによって提唱された心理療法で、人間の自我状態を「親」「成人」「子ども」に分類して「エゴグラム」などで分析するもの。教育、福祉、 産業、行政、サービスなどの幅広い分野で活用されている。
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