横浜の文化芸術振興の拠点BankART1929(横浜市中区本町)は5月7日、中区本町と野毛に2つのアートの拠点を開設した。
新設されたのは、地上5階建て、延床面積200平方メートルの空きビルに入居する創造拠点「野毛マリアビルホワイト」(中区宮川町)と、パブだった場所を改装したビルの地下1階、床面積80平方メートルの「本町実験ギャラリー」(中区本町)。
「野毛マリアビルホワイト」は、1階に日本を代表するダンスカンパニー「ニブロール」の店舗、2・3階は主に地方のクリエーターチームをサポートするサロン、4階は国外のクリエーターレジデンスの活動拠点として使用される。5階には植物を通じた人とのつながりを提案する「深沢アート研究所」が入居し、屋上で野菜の栽培を開始している。舞台衣装やファッションブランドも展開する「ニブロール」の矢内原充志さんは「野毛は、昔ながらの店舗が並ぶ一方、最近では洒落た飲食店が増えているエリア。若年層の集客も期待できる。この場所から『ハマトラ』とは違った新しい横浜独自のファッションを発信したい」と抱負を話す。
「本町実験ギャラリー」では、ギャラリストや画廊運営者育成を目的に、若手コーディネーターらを起用して作品展を展開。経営面もフォローできる人材を育成し、横浜で生まれた芸術文化で新しいマーケットの形成を図るという。
BankART1929が利用していた「BankART Studio NYK」(日本郵船海岸通り倉庫、中区海岸通)は、今年9月から11月に開催される国際現代美術展「横浜トリエンナーレ2008」のメーン会場の一つとして利用される予定で、現在、用途変更を含む大規模な改修工事をしている。
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