来春リニューアルオープンする「横浜マリンタワー」(横浜市中区山下町)の灯台が、航行無線技術の発達や、ランドマーク的な施設が増加して港全体が明るくなったことから役目を終えた。
高さ106メートルのタワー最上部にある灯台は、横浜開港100周年を記念して横浜マリンタワーが建設された際に、横浜港を航行する船舶の安全確保のため、航路標識法に基づく許可を得てタワーの最上部に設置された。灯台の地上高が世界一としてギネスブックに記録されている。灯台の役割は7月27日夜から28日の日の出までを最後に終了。9月1日に正式に廃止となる。
改装工事では、開業時に「赤白7等分」で、1989年の横浜博覧会を機に現在の塗色である「赤から白のグラデーション」に塗り替えられた塗装を、塔体部の外側を光沢を押さえた「シルバー」に、内側を「ブラウンオリーブ」(茶色みがかった緑色)に塗り替え、鉄という素材が持っている力や、鉄骨が織り成す構造の美しさや、タワー本体の存在感を表現する。塗装工事は8月末にスタートする。ライトアップは、改修工事期間中は消灯するが、リニューアルオープン後は引き続き横浜港のシンボルとして実施する。
「マリンタワー」は、「横浜らしいモニュメント」を作ろうと市民からの発意により1961年に建設された。最多入場者数年間105万人記録し、定番観光スポットとして人気を博してきたが、近年は入場者数が減少、2006年12月に運営会社が営業を終了した。その後、開港150周年記念事業の一環として市が取得し、総事業費約31億円をかけて改装する。
マリンタワー再生事業(横浜市経済観光局)横浜マリンタワーの外観、紅白からシルバーに-来春オープン(ヨコハマ経済新聞)横浜市が「マリンタワー」改装方針発表-海側はガラス張りに(ヨコハマ経済新聞)