横浜市は8月1日より、旧東横線の横浜~桜木町駅間跡地の遊歩道、駐輪場整備のため補強工事を始めた。工事に伴い来年の3月までに高架下の壁画が全て撤去される。
今回の工事では、東横線線路跡の延長約1.8キロメートル、幅員約7~10メートルを「自転車も通れる遊歩道や駐輪場」として整備するもので、横浜都心部の回遊性の向上と地域の活性化を図る。構造物の状況確認の後、9月から全面的に取り壊し、橋脚の補強や高架下壁面の新たなコンクリートパネルの建設に取り掛かる。
同高架下は、去年2月から3月にかけて実験的に「壁画キャンバス」として桜木町駅から約1キロメートルの区間を開放しており、「桜木町ON THE WALL」として、地元住民や観光客らに親しまれていた。横浜市は、整備後の高架下壁面について地域、関係機関とともに調整し同様の取り組みも含め検討していくという。
横浜市都市整備局の黒水公博さんは「整備後の活用についてはいろいろな意見があると思うので意見交換を重ねて検討していく。しかし、工事が進むにつれ、すぐに違法に落書きされることが予想されるので、ルール作りは早急に取り組んでいく」と話す。
旧東横線高架下の壁面は1970年代に壁画アーティストが白いチョークで絵を描き始めたのが最初で、1990年代以降は「壁画アートの聖地」として未認可のスプレーによる落書きが増加していた。
横浜市都市整備局(東急東横線の跡地利用)桜木町 ON THE WALL東横線「横浜~桜木町間」高架と旧桜木町駅の活用方針が決定(ヨコハマ経済新聞)桜木町高架下壁面をキャンバスに開放-参加アーティスト募集(ヨコハマ経済新聞)