第30回ヨコハマ映画祭の各賞決定 - グランプリは「おくりびと」

今年2月に行われた第29回ヨコハマ映画祭表彰式の様子

今年2月に行われた第29回ヨコハマ映画祭表彰式の様子

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 ヨコハマ映画祭実行委員会は12月15日、映画ファンが主催する映画祭として知られる「第30回ヨコハマ映画祭」の開催に先駆け、2008年度の日本映画ベストテンと個人賞を発表した。

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 今回のグランプリは滝田洋二郎監督の「おくりびと」で、作品賞・監督賞のほか、映画に出演した余貴美子さんと広末涼子さんが助演女優賞に輝き、4冠を獲得した。2位は橋口亮輔監督の「ぐるりのこと。」、3位は是枝裕和監督の「歩いても 歩いても」。

 以下、4位「闇の子供たち」(阪本順治監督)、5位「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」(若松孝二監督)、6位「接吻」(万田邦敏監督)、7位「トウキョウソナタ」(黒沢清監督)、8位「クライマーズ・ハイ」(原田眞人監督)、9位「きみの友だち」(廣木隆一監督)、10位「休暇」(門井肇監督)と続く。

 そのほか、森義隆監督の「ひゃくはち」が「はつらつとしてすてきな横浜映画の誕生を評価し」審査員特別賞を受賞。同作品は、新人監督賞も獲得した。また、「接吻」が、脚本賞と主演女優賞(小池栄子さん)の2冠を獲得。「休暇」が主演男優賞(小林薫さん)・助演男優賞(西島秀俊さん)の2部門を制覇した。

 2008年は「納棺師」という職業を通して人間の死に迫った「おくりびと」を始め、死刑制度を扱う「休暇」、児童買春をテーマとする「闇の子供たち」、現代の夫婦像・家族像を描いた「ぐるりのこと。」、「歩いても 歩いても」など、現代社会が抱える問題に言及する映画が多く選ばれた。

 表彰式と上映会は、来年2月1日に関内ホール(横浜市中区住吉町)で開催される。当日は「接吻」「休暇」「おくりびと」の3作品を上映するほか、各賞受賞者やゲストを招いた表彰式を開催。入場料は前売り=2,500円、当日=2,800円。

 今年で30回目を迎える同映画祭は、ファンの視点で映画賞を選出し、スポンサーや自治体からの支援を受けず、映画ファンが集まり手作りで運営するという自立したスタイルが特徴で、映画人と映画ファンの出逢いの広場となっている。今年2月に行われた第29回ヨコハマ映画祭には女優の新垣結衣さんほか約40人の映画人と1,100人の映画ファンが訪れた。問い合わせは同実行委員会(TEL 045-751-0480)まで。

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