横浜情報文化センター内の放送ライブラリー(横浜市中区日本大通、TEL 045-222-2828)は、「美術セットに見る1980年代ミュージックシーン展」を開催している。
同展は、日本レコード大賞の50周年を記念し、歌番組の隆盛期と言われる80年代の舞台セット模型や、ラフ画、映像、パネルなど約200点展示するもの。
展示会場は3部構成で、第1部はTBS「ザ・ベストテン」(1978年~89年)に焦点をあて、番組の顔でもあったきらびやかなセットの数々を、当時のセットの打ち合わせのために用意されたラフスケッチや模型、実際のセットの写真や映像で紹介。「音楽を絵にする」過程を楽しめる。当時のシングルレコードジャケットの展示も懐かしい。
第2部は「ザ・ベストテン」や「輝く!日本レコード大賞」の美術セットを数多く手がけてきた舞台美術家・三原康博さんの貴重なステージ模型がバリエーション豊かに並ぶ。伝説の音楽祭・東京音楽祭から、大人気の劇役者・早乙女太一の現在公演中の芝居セット模型までが楽しめる。
第3部は「日本レコード大賞」50年の歩みをたどる。50年間の大賞受賞曲のレコード・CDジャケットが展示され、デザインだけでなく、EP(シングルレコード)からマキシCDに変わっていく音盤自体の変遷と時代の流れを目で楽しむ事が出来る。大賞、歌唱賞、新人賞受賞者の年表パネルには、昨年末の第50回大賞受賞者も追加され、綿々と続く歴史を感じさせる。
放送ライブラリー企画部の峰野千秋さんは「この時代に青春を過ごした30代~50代の“ベストテン世代”には、目と耳から当時を思い出す展示であり、ヒットソングを思わず口ずさんでしまいますが、80年代を知らない世代にも“洒落た”セット、スケッチ、模型、そしてこれらが生まれた時代を、新鮮な感覚で楽しんで頂けると思います」と話す。会場にはシニア世代から若いファミリー、カップルまで幅広い年代が訪れ、「懐かしい」「カワイイ」という声が聞かれている。
展覧会は放送ライブラリー内イベントホール・映像ホール。開催時間は10時~17時。1月18日まで、入場無料。