横浜市と日産自動車は3月4日、横浜市が進める「環境モデル都市」の実現に向けた5ヵ年の共同計画「ヨコハマ モビリティ "プロジェクトZERO"」の内容について合意し、確認書に調印した。
横浜市とルノー・日産アライアンスは昨年11月5日、横浜市にふさわしい次世代交通システムの検討を開始することで合意し、具体的な取り組み内容の検討を進めていた。
同プロジェクトでは、市民を対象とする、簡易エコ診断イベント「エコランキング(E-1グランプリ)」の実施や、自動車が排出するCO2をカーボンオフセットする方策の検討などにより、環境に配慮したエコ運転の普及を目指すほか、渋滞改善やCO2排出削減を目指し、目的地までの最速ルートを案内する経路案内サービスの普及や「クルマの時刻表(仮称)」の開発を行う計画。
また、環境にやさしい電気自動車(EV)の普及に向けて、EVの購入者や充電設備設置への補助制度を設けるほか、公用車へのEV導入、みなとみらい地区に今秋完成する日産自動車の本社屋ビルや日産販売会社への充電設備設置などに取り組んでいく。
そのほか、エコモビリティポータルサイトの開設や、開国博Y150やエコカーワールドなどでエコ運転支援システムの体験イベントを実施するほか、東京大学との連携で研究グループを設け、「ヨコハマ モビリティ "プロジェクトZERO"」への参加を促す交通エコポイントの試行実験などを行う。
日産副社長の山下光彦さんは「低炭素社会の自動車交通実現のためには自治体と自動車メーカーの連携が不可欠であり、それぞれが社会における役割を果たしていくことが必要。日産は、持てる技術と経験を駆使して、プロジェクトに貢献していきたい」と話した。