横浜開港150周年を記念して開催される「横浜国際映像祭2009」のプレイベント「AM(Arts&Media)クルーズ」が3月7日、「ザキ座」(中区若葉町2)で開催された。
同イベントは、横浜の映像の歴史を写真から紐解き、現代の市民メディア活動に至る過程を、各回テーマごとにゲストを招いてトークショー形式で考える全3回の企画。
第1回目は「ローカル:横浜の写真・映画」と題して、元横浜開港資料館調査研究員の斎藤多喜男さんが「横浜写真の歴史とその背景について」、ヨコシネ ディー アイ エーの笠原征洋さんが「横浜シネマ商会の歴史」をテーマに、横浜の歴史的に貴重な映像の上映を交えながら話しをした。
横浜シネマ商会の作品「飛行船空撮による震災前の京浜」「関東大震災・横浜の惨状」などの映像を見た参加者からは「映像のもつ情報量とその深さをあらためて認識した」などの声が聞かれた。
第2回目は3月20日に「コモン:共有と権利」をテーマに「野毛Hana*Hana」(中区花咲町1)で、3回目は23日に「オルタナティブ・メディア:自分で発信する」をテーマに黄金町バザール「黄金スタジオ・試聴室その2」(中区黄金町2)で開催。各回先着50人。問い合わせは横浜国際映像祭2009実行委員会事務局(TEL 045-212-5661)まで。
同映像祭ディレクターの住友文彦さんは「『AMクルーズ』は、『横浜国際映像祭2009』開催に向け、皆さんと一緒に映像のさまざまな側面と可能性について考えていくシリーズです。今回のプレイベントは、通常開催される勉強会やミーティングという形式ではなく、共にクルーズ船に乗り込むようなつもりで企画しました。是非お気軽にご来場ください」と呼び掛けている。
「横浜国際映像祭2009」は、横浜市の「クリエイティブシティ」「映像文化都市・横浜」の新たな取り組みとして現代美術、メディアアート、CG、アニメーション、映画、写真などさまざまな映像を対象にした国際的な映像の祭典。世界各地から50程度の作家を選考し、新港ピア(中区新港2)をメイン会場に都心臨海部の複数会場で、シンポジウムやワークショップ、映像上映や市民・参加者・アーティストらの交流イベントをおこなう。開催期間は10月31日~11月29日。総事業費は約2億円。