横浜市は4月1日、先導的な環境整備事業として、みなとみらい21地区の「動く歩道」に、屋根と一体化させたソーラーパネルを導入し、太陽光発電の電力使用をスタートした。
屋根の長さは232メートル、全体面積は1,773平方メートルで、アモルファスシリコンを使った太陽電池の最大発電能力は約75,000kWh/年。発電した電気は、動く歩道の動力や照明などに使用。発電量は、横浜市内の一般家庭が消費する年間の21世帯分に相当し、動く歩道の年間動力の約2割をまかなうことができるという。
JR桜木町駅前広場と横浜ランドマークタワーを結ぶ「動く歩道」は1989年に完成。今回の建材一体型ソーラーパネルの採用は、屋根の補修を兼ねている。総事業費は約1億4,000万円。事業費は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)やGIAC(広域関東圏産業活性化機構)、JRA(日本中央競馬会)などの資金を導入したほか、地区内の事業者などから寄附を募り、官民協働で整備した。
横浜市都市整備局の奥田正則課長は、「動く歩道の屋根へのソーラーパネル設置は、環境モデル都市・横浜が『CO-DO30』に掲げる再生可能エネルギーの10倍拡大に向けて、太陽エネルギー率先導入の一環として実施した」と話している。