横浜開港資料館(横浜市中区日本大通3、TEL 045-201-2100)は、横浜開港150周年を記念する企画展「港都横浜の誕生 ~新発見資料に見る近代化の原点」を開催している。
同展は開港前夜から明治時代中期までの横浜の変遷と、横浜が日本の近代化に果たした役割を古写真、地図、絵画、古文書などの資料により振り返るもの。
この中で1859年にプロカメラマンのP.J.ロシエが撮影した、横浜最古となる横浜町と野毛の写真を初めて公開している。この横浜町の写真は現在のみなとみらい線元町・中華街駅付近を写したもの。1860年に開削された堀川がまだ開発されておらず、開港直後の農村の風情が残されている。
企画展では、横浜に駐留していたイギリス第20連隊スミス中尉による横浜の風景や風俗のスケッチ、市内の旧家に伝わる古文書や古記録など、未発表や新発見を多く含む約130点の資料を展示しており、国際都市横浜の開発の過程や近代化、貿易による発展を垣間見ることができる。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(5月4日、7月20日は開館、5月7日、7月21日休館)。入館料は大人=200円、小中学生=100円。「港都横浜の誕生」展は7月26日まで。
横浜開港資料館は1981年6月2日の横浜開港記念日に、旧イギリス総領事館の敷地にオープン。江戸時代後期から昭和に至る横浜の歴史を知ることができる資料を収集、整理し展示するほか、講座、出版などの事業を行っている。現在約25万点の資料を所蔵している。中庭に植えられている玉楠(たまくす)の木はペリー来航時の記録画にも描かれており、横浜開港のシンボルとして知られている。