講談師の旭堂(きょくどう)南半球さんによる、人気アニメの機動戦士ガンダムと伝統芸能の古典講談を融合させたガンダム講談「カ・ナガ・ワー方面軍 第一章サイト七の章」が5月23日、横浜中華街の横浜大世界で上演される。
「ガンダム講談」は、歴史上の事件やエピソードをわかりやすく、面白く語る講談と、通称ファーストガンダムと呼ばれる第1作目のテレビアニメの内容をコラボレーションさせた話芸。旭堂南半球さんが、2006年に大阪で始めた。架空の国家「ジオン公国」に住む講談師という設定のもと、上方講談独特の修羅場読みを、実際の戦いを見てきたような大立ち回りで物語るところが見所のひとつ。
これまで大阪と東京のみで行なわれており、今回が、神奈川・横浜での初上演となる。客層は、ファーストガンダムを見ていた30~40代の男女が中心。これまでの講談ファン以外の新しい観客が多いという。
旭堂南半球さんは、ガンダム講談を始めた理由について「講談の人気低迷をなんとかしたいと思ったことがきっかけ。もともと好きだったガンダムと講談は、長編の戦記で敵討ち・友情・忠義というテーマなど共通点も多く、構造が似ていることに気づいた」と語る。
また、昨年秋に、偶然知ったガンダム講談会を初めて聴きに行き、大きな衝撃を受けたという、今回の講談会を主催する「ガンダム講談を観る会」の世話人代表は「講談を神奈川・横浜の地でも観てもらいたい、そして多くのガンダム好きたちとこの思いを共有したい」との思いから開催を決意したという。
「ガンダム好きならば、たぶん友達が増えるイベントになるはず。ファーストが忘れられない世代に、そしてガンダム好きのあなたに、ぜひ一度、この衝撃を体感してほしい」と話している。
講談会では、ガンダム講談のほかに、講談師の宝井琴柑(きんかん)さんによる古典講談や、「機動戦士ガングム」シリーズ、「エウレカセブン」など人気ソフトの制作を手掛けるゲーム監督の徳島雅彦さんやガンダム紙切りの岡本さんを交えた座談会なども予定されている。
開演は15時00分。会費は前売=2,300円、当日=2,800円。