横浜開港100周年記念事業として建設されたマリンタワーが5月23日、改修工事を終え、リニューアルオープンする。オープンに先立ち20日、竣工(しゅんこう)式と関係者へのお披露目会がおこなわれた。
リニューアルでは、塔体部の外側を光沢を押さえた「シルバー」に、内側を「ブラウンオリーブ」(茶色みがかった緑色)に塗り替えた。2フロアある展望台の各天井外周には白色の照明を帯状に配置、塔体部に45個の白色ハロゲンライトを設置し、鉄骨の形状をライトアップする。
山下公園側の低層部は、従来外部だった空間を内部に取り込みガラスのカーテンウォールの外観に一新。1階から2階にかけての吹き抜けホール前の階段が移動されたことで、山下清画伯の壁画がはっきりと見える構造になった。
1階には、総合インフォメーションと、カジュアルなカフェ&イタリアンレストラン「ザ バンド」、水町通り側に位置する落ち着いた雰囲気のトラディショナル・バー「ミズマチ バー」がオープンする。
2階には、横浜の歴史を映像、写真、絵画で紹介する「イメージオブ横浜」と、ヨコハマ・グッズ横浜001を販売する「001ショップ」、3階にはウェディングやイベントなど多目的な利用が可能な「マリンタワーホール」とセレモニーやチャペルとして使用できる「アートホール」が、4階には地産の食材を取り入れた洋食を提供するコンチネンタルレストラン「タワー レストラン ヨコハマ」がオープンする。レストラン、バーの運営はゼットン。
横浜一帯を一望でき、横浜港やベイブリッジなどの夜景も楽しめる「展望台フロアー」は、10時から22時30分まで営業(最終受付=22時)。料金は大人750円、中高生500円、小学生250円、幼児200円(3歳未満無料)。
オープン日の23日には、FMヨコハマが「AIR CRUISE 横浜マリンタワーSPECIAL」として、MONKEY MAJIK、N.U.を招き、マリンタワーホールから公開生放送を行う。
横浜マリンタワーの全長は106メートルで、展望階の高さは91メートル。総重量は12,000トン。敷地面積は約3,600平方メートルで、延床面積約4,400平方メートル(低層部4階、展望台2階)。
マリンタワーは、1961年の開港100周年記念事業として、市民の「横浜らしいモニュメント」を作ろうという発意により建設され、横浜のシンボルとして親しまれてきたが、入場者数の減少などを理由に2006年12月に営業を終了。その後、横浜開港150周年記念事業の一環として市が取得し、横浜市と民間の予算をあわせ総事業費約39億円をかけて改修した。運営会社はリスト(中区尾上町4)、ゼットン(本社=名古屋市中区)、TKスクエア(東京都渋谷区)、横浜エフエム放送(西区みなとみらい2)の4社。