横浜市は大手コンビニエンスストアのローソン(東京都品川区)と5月21日、相互の連携強化と地域の活性化を目的とする「連携と協力に関する包括協定」を締結した。
横浜市庁舎で行われた締結式には、中田宏市長とローソンの新浪剛史社長が出席。「環境保全、地球温暖化対策」「子ども、青少年の育成支援」「災害対策」「観光、特産品など地域ブランドの振興」などの連携を行うことを発表した。
6月より店舗に随時、AED(自動体外式除細動器)を設置し、地域の救命活動に役立てるほか、災害時には、生活必需物資の供給協力などを行う。
また、市内店舗で、全国の自治体で初となるカーボンオフセット付の飲料水「はまっ子どうし」(110円)を販売。ラベルに植物由来の原料を25%以上使用したバイオマスプラスチックを採用し、1本につき1キロの排出権をセットする。
連携と横浜開港150周年を記念し、1927年開業のホテル「ホテルニューグランド」発祥のメニュー「スパゲティナポリタン」(450円)、「プリンアラモード」(380円)と、宇佐神総料理長の監修による「ドライカレー」「ハンバーグサンド」の4品を発売する。26日から約1カ月間、関東地区のローソン店舗2,262店(3月末現在)で販売する。
連携は、市が2008年4月に設置した、行政と民間の連携で新たな事業機会の創出と社会的課題の解決に取り組む「共創推進事業本部」に、ローソン側から提案があり、検討を進め実現したもの。
これまでにも横浜市とローソンは、2005年「災害時の帰宅困難者に対する支援」、2006年「さなぎの食堂への食品の無償提供」、2007年「G30エコパートナー協定への参加」などの連携実績がある。
締結式で中田市長は「地域活性化のため、さまざまな分野で社会インフラとして貢献してもらえるとありがたい。行政・企業・横浜市民にとって価値ある取組として、多くの事案を各分野につくっていきたい」と、新浪さんは「生まれ育ったホームタウン横浜に貢献していきたい。8月には電気自動車の倍速充電器を世界に先駆けて設置する予定」と話した。
横浜市がコンビニエンスストアと連携協定を締結したのはセブン-イレブン・ジャパンに次いで2社目。