昨年秋に開催された現代美術の国際展「横浜トリエンナーレ2008」の市民サポーターとボランティアの活動記録をまとめた「アートボランティア横浜スタイル」が5月31日、美術出版社(東京都千代田区)より発売された。
「横浜トリエンナーレ2008」は世界25カ国・地域より72人の作家が参加し、2008年9月13日から11月30日までの79日間にわたり開催された。運営や広報、多数開催された関連企画などに、多くの市民が関わった。
「アートボランティア横浜スタイル」は、「横浜トリエンナーレ2008」の特色と意義を市民サポーターやボランティアの視点から検証し、次回のトリエンナーレに向けて何をすべきかを考える材料を提供する報告書となっており、資料集、活動記録、インタビュー、対談会などで構成。編集、インタビュー、テープ起こし、写真などに多くの市民ボランティアが参加した。価格は1,000円。
美術出版社と市民サポーターの協働としては、昨年9月発行の「美術手帖増刊 アートシティヨコハマガイドブック ~横浜トリエンナーレの街を歩く~」に続く第2弾となる。
6月6日には、同展の総合ディレクターの水沢勉さん、参加アーティストの大巻伸嗣さん、同展で教育プログラムを担当した岡部通子さんらが参加して、出版記念パーティが行われる。会場はZAIM Cafe(横浜市中区日本大通34)。会費は3,300円。
編集長をつとめた高橋晃さんは「トリエンナーレは毎回スタイルが大きく異なるが、2005年と比べても2008年の市民参加には拡がりと多様性が増して進化している。まだまだ発展途上の段階にあるが、2011年に向けての期待を込めて『市民とアートの創造的な関係』を横浜から発信したいと思い書名を『横浜スタイル』とつけた」と話す。