「開国博Y150」のトゥモローパーク内にある「未来シアター」(横浜市中区新港1)で、映画監督の岩井俊二さんが初めて脚本を担当したSFアニメーション「BATON」の第3章が、7月3日から先行上映されている。
作品は全3部作で、1章から順に期間限定で上映。1章は4月28日から5月30日まで、2章は5月31日から7月10日までの上映期間で、好評を博した。3章は来場者の要望に応えて7月11日から予定されていた上映を1週間繰り上げて開始。10日までの先行上映期間中、夜間のみ2章と3章を交互に上映している。
「BATON」は、横浜開港150周年記念イベントの目玉作品の一つのアニメーション作品。映画「花とアリス」の監督などで知られる岩井さんが、初めて脚本・プロデュースに挑戦。役者の演技の実写映像を3Dアニメーションに変換する技法「ロトスコープ」を採用し、新感覚のSFファンタジーアニメーションを完成させた。監督は昨年ハリウッド作品を発表し世界的に活躍する北村龍平さん、実写映像の担当はウルトラマンの制作などで知られる円谷プロダクション。俳優の市原隼人さん(アポロ役)、女優の上戸彩さん(ミカル役)などが出演している。
ストーリーは、1章「密航者」、2章「アポロ」、3章「サイファ」で、人間とロボットが共存する未来の世界「惑星アベル」を舞台に、主人公の「アポロ」と「ミカル」が、密航者から手に入れたOSメモリー「サイファ」をめぐる事件に巻き込まれながら、過去から現代、そして未来へと大切な「絆」をつなぎ残していくという展開。
今回先行上映が始まった3章は、待望のクライマックスですべてのなぞが明らかになると話題を呼んでいる。作品の上映に合わせて、トゥモローパーク内スリーエフや公式記念品ショップでは、各章のパンフレットを販売中(3章のみ11日から)のほか、1章から3章すべて収録したDVDを近日先行発売する。DVDは、10月27日より一般にも発売予定。
横浜開港150周年記念協会の広報・宣伝部は「10日までの夜間先行上映は、2章と3章を続けてご覧いただくことができます。さらに18時以降の入場であれば、通常の半額というお得な夜間割引入場券も。夜のお楽しみがまた一つ増えれば」と話す。
10日までの先行上映時間は19時~、20時10分~、21時20分~(約20分)。以降9月27日まで、10時から35分ごとに上映。「Y150ベイサイドエリア」入場チケット(普通入場券で大人=2,400円、高校生=1,200円、小・中高生=800円、65歳以上=1,900円)が必要。