日産自動車は8月2日、みなとみらい21地区に建設中であった「グローバル本社」の建設を完了し、竣工式を行った。
同社屋は、2007年1月に着工し建設を進めていたもので、みなとみらい線の新高島駅から徒歩5分、横浜駅から徒歩7分の立地。日産自動車は1933年に横浜で創業し、1968年に本社を東銀座に移転して以来、41年ぶりに本社機能を横浜に戻すこととなる。
建築家の谷口吉生さんにより設計監修された同社屋は、地上22階、地下2階、床面積は約80,000平方メートル、従業員約2,800人が勤務予定。1階には、広さ約4,000平方メートルのギャラリーを有し、国内で販売しているほぼ全ての車種や海外専用車など約30台の車両を展示。専用グッズの販売コーナーや、600人を収容できるNISSANホールも備えている。
ギャラリーより吹き抜ける2階部分には、横浜駅からみなとみらい21地区をつなぐ公共の通路「NISSANウォーク」が8月8日より開通。オフィスフロアは、柱や壁を極力排した開放的空間をベースに、上下階を全て吹き抜けでつないだ構造。ガラスで構成された外壁によって、太陽光を積極的に取り込むことができ、省エネルギーを実現している。
2日に行われたオープニングセレモニーには、小泉純一郎元内閣総理大臣、松沢成文神奈川県知事、中田宏横浜市長ほか多くの来賓が出席。竣工式に合わせて、排出ガスを一切出さないゼロ・エミッション車「リーフ」が初公開された。同車は、1回の充電で160キロメートルの航続距離を可能とし、2010年後半には日本、アメリカ、ヨーロッパで販売を開始する。
同社社長のカルロス・ゴーンさんは「グローバル本社とゼロ・エミッション車『リーフ』は、将来に臨む日産の強い決意の証です。新本社をご覧いただければ、従業員、環境、そして会社の持続的な成長に対する日産のコミットメント、公約をご理解いただけるでしょう。横浜で日産の歴史の新たな一ページを開くことで、地域社会の一員となり、躍動感溢れるこの地に貢献することが、私どもの願いです」と話した。