国内外の都市から創造都市の担い手や研究者が横浜に集まる「横浜クリエイティブシティ国際会議2009」が、9月4日から3日間開催される。
同会議は、「創造性が都市を変える」をテーマに、今後の創造都市の新たな方向性と戦略について検討を行うもので、「クリエイティブシティ・ヨコハマ」を都市ビジョンに掲げる横浜市のこれまでの創造都市の取組や、国内外の都市の事例を踏まえて、創造都市の担い手となる人材育成、まちづくり、経済活性化などについて議論する。
4日には、創造都市を研究するピーター・ホールさん(ロンドン大学バートレット校教授)による基調講演「創造性が都市を変える」の後、建築家の伊東豊雄さん、立命館アジア太平洋大学学長のモンテ・カセムさん、前文化庁長官で文化人類学者・青山学院大学大学院特任教授の青木保さんを交えてパネルディスカッションを行う。
5日は、ドイツ、イギリス、スイス、オーストラリア、フィンランド、シンガポール、中国、韓国、台湾、ネパールや国内の都市からからゲストを招き、「クリエイティビティとアート」、「縮退の時代のクリエイティビティ」、「クリエイティビティと都市ビジョン」をテーマとする6つの分科会が行われる。
6日は、フランクフルト市、リヨン市、台北市、新潟市、金沢市、横浜市の首長をパネリストに迎え、「都市のみらいを語る」をテーマに首長会議を行う予定。午後からの全体会では、まとめと会議宣言が行われる。
また、関連企画として、3日には東京芸術大学管弦楽研究部によるオーケストラ演奏「藝大フィルハーモニア・コンサート」が開催されるほか、国内外のNPOの活動を紹介する「集まれ!アートイニシアティブpart2」、横浜都心部のアーティストやクリエーターの制作現場を公開する「関内外OPEN!」や、「ストリートワイズ・オペラ」、「マザーポート・アート・フェスティバル2009」、「ヨコハマ創造界隈ArtWeeks ~この秋 芸術まち歩き」、「日仏都市文化対話会議」、「文化庁 文化芸術創造都市ネットワーク会議」などさまざまな催しがおこなわれる。
会場は4日・6日が関内ホール、5日が横浜市開港記念会館とヨコハマ・クリエイティブシティ・センター。参加費は一般=3,000円、学生=2,500円(会議資料代)。4日・6日のプログラムは無料で聴講もできる。いずれもホームページかFAXで事前申込が必要。締切は8月21日15時。
横浜市は2004年より、「港を囲む独自の歴史や文化」、芸術や文化のもつ「創造性」を活かして、都市の新しい価値や魅力を生み出す都市づくり「文化芸術創造都市=クリエイティブシティ・ヨコハマ」を進めている。文化芸術、経済の振興と横浜らしい魅力的な都市空間形成というソフトとハードの施策を融合させた新たな都市ビジョンの推進などが評価され、2008年には「文化庁長官表彰」文化芸術創造都市部門第1号を受賞している。