映画「孫文 -100年先を見た男-」が9月5日より、横浜ほか全国各地で上映される。
同作品は、「国父」「中国革命の父」として慕われている孫文の1911年に辛亥革命を成功させる一年前の亡命先のマレーシア・ペナンでの日々が舞台。武装蜂起にことごとく失敗し革命が最も難しい局面を迎えていた時期でも希望を失わなかった孫文の愛と戦いの日々を描いた物語となっている。
監督はデレク・チウ。孫文役を「宋家の三姉妹」でも孫文を演じたウィンストン・チャオ、孫文を支える女性の粹芬(ツイフェン)役をウー・ユエが演じている。
孫文は日本での9年間の亡命生活のうち5年間を横浜で過ごしている。孫文の意志を受け継いだ横浜中華学院、盟友・宮崎滔天(とうてん)と初めて出会った陳少伯旧宅跡、犬養毅や山田純三郎らが訪れた温炳臣旧宅跡など、横浜にはゆかりの地が多い。
孫文(1866-1925)は中国の革命家、政治家、思想家。初代中華民国臨時大統領。辛亥革命を起こし、中国大陸では「中国民主革命の偉大な先駆者」、台湾では「国父」と呼ばれるほど評価が高い。中国では孫文よりも孫中山の名称が一般的。尊敬の念をこめて「孫中山先生」と呼ばれている。中華人民共和国を代表する大学のひとつである中山大学および台湾の国立中山大学は孫中山からの命名。
映画「孫文 -100年先を見た男-」は、9月5日より横浜シネマリン(横浜市中区長者町6)、シネマート新宿ほかで全国各地で公開となる。
角川映画宣伝部の清瀬すみれさんは「政治的な野心からではなく『博愛』から虐げられた人々を救いたいと願う孫文が、革命実現のために暗殺予告をも恐れず富裕華僑達を前に力強いスピーチをするシーンが圧巻です」と話す。
公開に先立って8月31日18時40分より、先行試写会「横浜開港150周年記念 横浜市民試写会」が横浜シネマリンで行なわれる。孫文と彼の日本国籍の妻だった大月薫さんの孫にあたる宮川東一さんがゲストとして挨拶をする予定。試写会は招待制で、ホームページの事前申込制(抽選)。申込締切は8月24日17時。