寿町にある簡易宿泊所を改装したホステル「Hostel Porto Yokohama」(横浜市中区松影町3、TEL 045-263-6981)内に、展示スペース「Porto Gallery(ポルトギャラリー)」がオープンした。
「Porto Gallery」は、文化芸術活動によるまちの活性化を目的に、寿町エリアでアートの活動拠点、イベントや場づくり、ネットワーキング活動を行う団体「寿オルタナティブネットワーク」が、ホステル内の1階フロント前と廊下壁を展示空間として活用するプロジェクト。
1階は企画展示、3階は常設展示のスペースとし、今後は年間を通じた企画展の開催や、ゲストキュレーター制の導入も検討している。
現在開催中のオープニング企画展は、街や自然の中で、多くの人を巻き込んだアートプロジェクトやコスプレ写真などの作品を発表している作家・浦田琴恵さん、夜の景色を描く小畑祐也さん、「ネットカフェ難民―ドキュメント『最底辺生活』」の著者でテキストを用いた作品をつくる川崎昌平さん、写真の林加奈子さんのほか、絵画の今津景さん、平川恒太さん、吉増麻里子さんらが出品している。公募で選ばれた作家のほか、昨年に寿町界隈で行われたアートプロジェクト「KOTOBUKIクリエイティブアクション」に関わった若手作家たちで構成された。
今年で2回目となる「KOTOBUKIクリエイティブアクション」は、街中でのアート展示、物件のリノベーション、地域の人やアーティストに寿町を案内してもらうツアーのほか、9月3日~13日に国内外のアート関係者が約50団体集まるプロジェクト「集まれ!アートイニシアティブ」への参加、これまでの取り組みと今後の展開について語るトークイベント「KOTOBUKIクリエイティブアクション2009 スターティングトーク」などの複合プログラムで行う。
総合プロデューサーの河本一満さんは「KOTOBUKIクリエイティブアクションは、期間限定のイベントや、外部からの集客をテーマとする仕掛けではありません。まちの人たちとのコミュニケーションからじっくりと少しづつ始めて、さまざまなプロジェクトを積み上げ、まずはまちの人にアートを楽しんでもらいたい」と話す。
展覧会は10月3日まで、12時~18時。入場無料。同ギャラリーでは作品を展示したいアーティストを随時募集している。