関内ホール(横浜市中区住吉町4)で9月6日、「横浜クリエイティブシティ国際会議2009」の首長会議と全体会議が行われ、林文子横浜市長はその内容を受け今後の創造都市開発における「横浜宣言」を発表した。
「横浜クリエイティブシティ国際会議2009」では、9月4日から6日までの3日間、「創造性が都市を変える」をテーマに、国内外約20都市から、都市づくりの担い手が横浜に集い、 今後の創造都市の新たな方向性と戦略についての検討会議を実施。
4日には、創造都市を研究するピーター・ホールさん(ロンドン大学バートレット校教授)による基調講演と、ゲストによるパネルディスカッションが行われ、5日には「クリエイティビティとアート」、「縮退の時代のクリエイティビティ」、「クリエイティビティと都市ビジョン」をテーマに6つの分科会が開かれた。
会議最終日の6日午前には、フランクフルト市、リヨン市、台北市、新潟市、金沢市、横浜市の首長をパネリストに迎えて首長会議を開催。首長会議のコーディネーターを務めた東京大学大学院教授の北沢猛さんは、都心臨海部インナーハーバー整備に関する「海都(うみのみやこ)横浜2059」構想を発表。横浜のこれからの50年において、居住地と都市と産業が交流できる環境作りを掲げた。
午後からの全体会では、分科会でコーディネーターをつとめたNPO法人STスポット横浜理事の松尾子水樹さん、創造都市横浜推進委員会委員長の吉本光宏さん、電通執行役員の白土謙二さん、デザインディレクターの橘田洋子さん、コトラボ合同会社代表の岡部友彦さん、横浜市立大学ヨコハマ起業戦略コース准教授の鈴木伸治さんが出席し、それぞれ各分科会でなされた議論の報告をした後、全体会議が行われた。
林文子市長は、3日間の会議をふまえ掲げた「横浜宣言」で、「創造都市の方向性を示し、開港の地である横浜都心臨海部を再生していくとともに、郊外部にも展開し、横浜を創造性を持った人々に取ってチャンスのある街にしていくことが重要です。そして、行政と市民やNPO・企業等との恊働の新たな展開を模索していくことが必要です。また、アジアをはじめとする内外の都市との人材交流、創造界隈拠点を中心とした国際的な交流を進め、横浜が提案する創造都市を世界に発信し、世界における創造都市の推進において役割を担うよう努めてまいります」と発表した。