最後の「ZAIMフェスタ」が開幕-アーティストら33組が成果発表

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 日本大通りのクリエーター拠点「ZAIM」(横浜市中区日本大通)に入居しているアーティストや団体33組が日頃の活動成果を発表する「ZAIM FESTA FINALE -fragments」が、10月2日開幕した。

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 「ZAIM FESTA」は、ZAIMに入居している現代アート、デザイン、イラスト、映像など、さまざまなクリエーターが集うアートフェスティバルで、2007年にスタート。ZAIMの入居貸し出しは2010年3月で終了し閉館となるため、今回が最後のフェスタとなる。会場はZAIMのほか、ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター、創造空間9001(旧東横線桜木町駅舎)、黄金町バザールコミュニティの4カ所で、展示や公演などを行う。

 ZAIMでは、入居団体・アーティストの部屋をオープンスタジオとして一般公開するほか、1階ギャラリーでは、画家の曽谷朝絵さん、水墨観音画家の高杉嵯知さん、ON‐COO(音響空間研究会)による合同展を開催。1階交流サロンでは、4日14時から演劇企画集団ワルプルギスによる演劇「横浜御気楽総合病院」、10日14時から「TAEZ!」のトリエンナーレ学校第1回「大地の芸術祭 越後妻有 アートトリエンナーレの報告」などが行われるほか、併設する1階「ZAIM CAFE」では11日14時より、フリーペーパーの発行を行う「flicker」と横浜コミュニティデザイン・ラボによる、音楽とアートとメディアが融合したライブイベント「from People to Things ~ヒトからコトへ~」が開催される。

 ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター地下1階スペースでは、映像実験グループ「播本和宜÷望月俊孝」と、カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭でも上映経験のある姉弟映像ユニット「SHIMURABROS.」による展示を実施。

 創造空間9001では、カメラマンの今井紀彰さん、美術家の竹本真紀さん、舞台実験プロジェクト「AAPA」のほか、シークレット作家による展示も行われる。また、12日17時からは、永井美里さん、三枝はなさんによるダンスパフォーマンスも開催される。

 黄金町バザールコミュニティでは、市民とアートを結ぶ活動をしている「スクエアミーター」と、カリフォルニアの美大を卒業しニューヨークなどを中心に制作活動を行ってきた画家のフランシス真悟さんによる展示を実施。

 ZAIM FESTA FINALE実行委員長の長谷川仁美さんは「『fragments(フラグメンツ)』というサブタイトルは、かけら、未完成という意味で、未完成なままのZAIMという場所の未来の可能性を込めて表しています。メディアアート、建築、パフォーミングアーツ、ペインティング、映像、デザイン、インテリアからコスプレまで、多彩な所属団体33組が最後のフェスタでそれぞれ活動の成果を発表しますので、ぜひこの機会に足をお運びください」と話す。

 また、ZAIM館長の菅原幸子さんは「ZAIMの魅力は、アーティストやクリエーターの活動が建物に閉ざされずに、街に染み出しているところ。ZAIMは単なる建物の名称でなく、関わった人たちのその後の展開としてZAIMというものが市民の記憶に残ればと思っています。今回は4カ所の会場を街歩きしながら見ることで、拠点と拠点の間を知り、創造界隈の活動の様子も見ることができると思います」と話す。

 期間は10月12日まで。開催時間は11~19時(イベントにより変動あり)。オープンスタジオの日時は、10月2日~4日、9日~12日。入場無料。

 「ZAIM」は、日本大通の入り口にある旧関東財務局の建物で1927年築の歴史的建造物。2003年より横浜市が所有し、2006年7月にアーティストやクリエーター、NPOなどに貸し出しを開始。作品の制作や発表、交流の場として活用されてきた。2010年4月以降の活用方法は未定。

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