トラックの荷台を客席にした観客移動型演劇「Cargo Tokyo-Yokohama(カーゴ トーキョー・ヨコハマ」が11月25日より開催される。
Cargo Tokyo-Yokohamaは、公共空間でパフォーマンスやドキュメンタリー演劇の手法を用いた斬新なプロジェクトを展開するアーティスト集団「リミニ・プロトコル(Rimini Protokoll)」による移動型公演。構成を手掛けるのはスイス人のシュテファン・ケーギさん、演出はドイツ人のイェルク・カレンバウアーさん。
今回の公演テーマは「物流」。観客は巨大なトラックの荷台を改造した専用車両の客席に座り、出発地点の東京から終着地点の横浜・みなとみらいまで、港湾部にあるコンテナ・ターミナル、倉庫、トラックターミナルなどの物流拠点を巡る。トラックを運転するのは、ドライバーとして生計をたてる本物の運転手。
トラックが停車するポイントでは実際に現場で働く物流の「エキスパート」が登場し、自ら仕事の内容や日常を観客に語りかけ、観客は荷物(カーゴ)の視線から街の新たな一面を楽しむことができる。上演時間は約2時間で途中下車・休憩なし。乗車人数45人。日本語上演。
出演は、青木ミルトン登さん、関口操さん、畑中力さん、サブリナ・ヘルマイスターさんほか。
出発地点はクリスタルヨットクラブ駐車場(東京都品川区)、到着地点は横浜市内みなとみらい地区。1日1回公演で15時開演(受付14時30分~14時55分。全23回公演。日曜日・祝日は休演)。乗車料金は無料(要事前申込、乗車券発券手数料300円)。12月21日まで。
受付は、第1期=11月25日~12月5日の回は販売中。第2期=12月7日~12月21日の回は12月1日12時より。公演詳細・予約方法はNPO法人アートプラットフォーム「急な坂スタジオ」サイトまで。
「Cargo Tokyo-Yokohama」担当の加藤弓奈さんは「荷物の目線で都市を眺めながら『物流』に関わる出会いと驚きを体験していただくパフォーマンス。この機会にぜひご体験ください」と話す。
「Cargo Tokyo-Yokohama」は、リミニ・プロトコルが2006年に発表した野外パフォーマンスの傑作といわれる「Cargo Sofia-X(カーゴ ソフィア‐エックス)」のコンセプトをもとに、2カ月にわたる横浜での滞在制作を経て創られたオリジナル日本バージョン。作品を創造するフェスティバル「フェスティバル/トーキョー」が、「あたらしいリアル」への探求を目指し公開する現実のドキュメンタリー性を利用した話題作。