現代美術の国際展「横浜トリエンナーレ2011」を支える市民協働を目的とした活動拠点として、「横浜トリエンナーレ・サポーター事務局」が1月に発足した。
横浜トリエンナーレは2001年から2008年までに3回開催され、これまで延べ3,400人以上の市民がボランティア登録し活動していた。実施のたびに新規ボランティアを募っていたが継続活動を希望する声もあり、横浜市芸術文化振興財団の提案で「横浜トリエンナーレ・サポーター事務局」が黄金町地区の「小串スタジオ」(中区日ノ出町2)に誕生した。
事務局は今後、黄金町エリアマネジメントセンターが運営する「小串スタジオ」とYCCを主な活動拠点として、横浜トリエンナーレ組織委員会事務局との連携、サポーターへの情報提供、サポータープログラムの企画制作などの活動をサポーターとともに行う。
また、「横浜トリエンナーレ2011」に関わる市民協働企画運営を実現するため、「横浜トリエンナーレ」のサポーター活動をサポータープログラムとして一本化し、馬車道、日本大通り、桜木町・野毛地区周辺のアート活動にも結びつけていく。「横浜トリエンナーレ2011」の準備期間における市民協働活動(サポーター活動)を通して、日常的な文化活動への支援からトリエンナーレ事業に発展する体制作りが狙い。
現在、約100人のサポーター希望者が集まっており、2月以降は「横浜トリエンナーレ・サポーター事務局」のサイトを開設し、オンラインで新規サポートメンバーの登録受付を開始する予定。
1月31日には、事務局のオープンにあわせて「小串スタジオ」や黄金町周辺に拠点を置くアーティストのスタジオ・アトリエを訪問する「黄金町ツアー」と、「トリエンナーレ学校 vol.1」を実施する。トリエンナーレ学校では、横浜美術館主席学芸員の天野太郎さんが講師を務め、テーマ「今なぜ地域とアートなのか?」のもと、黄金町、「大地の芸術祭 アートトリエンナーレ2009」が開催された越後妻有、アートをキーワードに設立された「JOBANアートライン」などの事例をもとに講演する。
今後は毎月、美術関係者らによる講演などを行う「トリエンナーレ学校」を開催する予定。
横浜トリエンナーレ・サポーター事務局長の天野太郎さんは「これまではボランティアとサポーターの2つの参加方法があったが、今回一本化した。第1回目のトリエンナーレ学校では、さまざまな事例をもとに少子高齢化などの社会の変容とアートの位置づけについてレクチャーし、終了後は交流会を行います」と話す。
ツアー、トリエンナーレ学校のいずれも予約不要・参加無料で、途中参加可能。開催時間は「黄金町ツアー」=14時~15時、「トリエンナーレ学校」=16時~17時(交流会は18時まで)。開催場所は、ツアー=日ノ出スタジオ集合(中区日ノ出町2)、トリエンナーレ学校=ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター3階(中区本町6)。問い合わせはサポーター事務局(TEL 045-325-8654)まで。