ソリューションプロバイダーの大塚商会(本社=東京都千代田区)は2月初旬、横浜駅東口近く(横浜市神奈川区金港町3)に全館LED照明を採用した「大塚商会横浜ビル」を着工する。
大塚商会横浜ビルは、高さ約47メートルの地上8階建て・塔屋1階、収容人数750~800人の環境配慮型ビル。敷地面積=1,326平方メートル、建築面積=1,113平方メートル、延床面積=8,197平方メートル。設計は日建設計、施工は竹中工務店。環境に配慮したさまざまな取り組みで建築環境総合性能評価システム「CASBEE」のA評価を実現する。
ビルには全館の照明全てにLED照明を採用し従来の電力量を4割削減するほか、外観デザインに全面ガラスカーテンウォールを導入。自然採光を取り入れ、直射日光による冷房負荷の増大には氷蓄熱技術で対応する。また、ヒートアイランド対策として、屋上の外壁に沿って高さ8メートルの樹木を植樹し屋上緑化を行う。
建物は十分な耐力を有する基本骨格に付加的に制震構造を使用し、大地震時の変形を小さくした「制震構造」になっており、窓際に柱をもたない「無柱空間」を実現し柱モジュールにとらわれない自由なオフィスレイアウトを可能にする。
フロア構成は、1階=ショールーム、2階=倉庫、3階=打ち合わせスペース、4~8階=事務所・会議室。短時間の入出庫を可能にする「機械式駐車場」で60台を収容する。ビルの完成は2011年4月を予定。総工費は約35億円。
大塚商会、企画広報課の山岸なほ子さんは「消費電力を4割削減するLED照明の光が、全面ガラス張りのビルを通して近隣を優しく照らし町ににぎわいをもたらします。これからも大塚商会は、横浜ビル建設のノウハウを生かして企業の環境対策を支援してまいります」と話す。
LEDは発光ダイオードと呼ばれる電流を流すと発光する半導体素子の一種。省エネ・長寿命の利点があり、大型のフルカラーディスプレイや携帯電話のカラー液晶用バックライト、交通信号灯などに採用されている。最近では明るさや発光効率の向上により、照明用途での採用が増加し、広告塔や看板などさまざまなサイン用光源としても注目されている。