日産自動車(横浜市西区高島1)は2月1日より、携帯電話などの端末を利用してインターネットに接続する同社のテレマティクスサービス「カーウイングス」を通じて配信する「スリップ情報提供サービス」の試行運用を開始した。
同サービスは、寒冷地のスリップ事故低減を目的に行うもの。「カーウイングスナビゲーションシステム(地デジ内蔵・HDD方式)」が搭載された一部の車種からABS(アンチロックブレーキシステム)作動情報や位置情報などをもとにスリップエリアの情報を収集。スリップの可能性があるエリア付近を走行するドライバーに、収集した情報をもとに「カーウイングス」で注意を促す。
この情報提供により、ドライバーがスリップしやすいエリアの手前であらかじめ注意し、余裕を持った減速行動が取れるという効果が期待できる。同サービスはこれまで、北海道札幌市周辺で試行運用を行っていたが、今回日本全国を対象エリアとして試行運用を開始した。
日産自動車IT&ITS開発部の高橋正起さんは「本サービスは2007-08年度冬期の2シーズンに、札幌市周辺でモニターのお客さまのご協力を得ながら実証実験を行って参りました。実験の結果、スリップ情報を受け、運転速度を抑えたり路面を注意深く見たりするなど、冬道でのスリップ事故低減に役立つと言うご意見をいただきました。今回から、対象エリアを全国に拡大しますので、試行運用という位置づけながら多くのお客さまの安全運転を支援できればと思います」と話している。
同サービスは「カーウイングス」内の「この街ガイド」の画面から利用できる。