横浜市こども青少年局は2月23日、ニートやフリーターなどの若者の雇用をNPO、行政、企業、住民など地域社会で考える「第3回 ヨコハマユースフォーラム」を相鉄岩崎学園ビル(横浜市神奈川区鶴屋町2)で開催する。
今回のフォーラムでは、昨年こども青少年局青少年育成課が開始した、困難な課題を抱える青少年の就労支援事業「よこはまユースニューデール」の成果を検証するとともに、今後の課題と取り組みの方向性について報告する。
当日は「よこはまユースニューデール」の概要説明後、事例報告とパネルディスカッションを実施。
第1部は、自治体・企業による「若者就労支援」の事例報告として、「『困難を抱える若者の新しい働き方』を創造する! 多様な社会的ネットワークの中で」と題し、企業における若者のインターンシップの可能性や「中間的労働」を創造する取り組み、庁内横断的取り組みの成果や、就労支援機関による協力の事例などの報告を行う。
第2部では、「若者の『働くことの困難さを支援して』見えてきたもの」をテーマに、今年度の「よこはまユースニューデール」の取り組みの成果と課題について、事業を実施した法人の代表者がパネルデスカッション形式で議論する。
パネラーは、若者就職支援施設「よこはま若者サポートステーション」の運営を行うNPO法人「ユースポート横濱」の鈴木晶子さん、山梨県道志村などで就労体験プログラム「JOB CAMP」を運営するヒューマンフェローシップの岩本真実さん、資格取得講座や就労体験企画を教育機関として実施する岩崎学園理事の植田威さん。司会は、東京大学大学院教育学研究科の本田由紀教授と、若者の声や支援現場の情報を伝える就労支援ウェブサイト「ハマトリアム・カフェ」を運営する「シェアするココロ」の石井正宏さん。
主催する横浜市こども青少年局青少年育成課の関口昌幸さんは「若者たちの就職状況は厳しい。仕事に就くことの出来ない若者たちの問題は、景気の変動によるものだけでなく、社会の構造的な課題といえる。終身雇用制が崩れ、非正規雇用者が増大する中で、若者たちの雇用形態が慢性的に不安定で流動的になり、横浜の昔の下町の商店や工場のように、地域社会の人のつながりの中で若者たちが働ける場が失われて来ていることなどに象徴的に現れています」と話す。
また、関口さんは「偏差値の高い大学を出ても、昔のように大手企業に就職できた時代は過去の話となり、さらに不登校や高校・大学中退などで、一度、キャリア・ラダー(就業に向けたはしご)からはずれてしまうと、さらに就業が困難になるという状況が生まれている」とも。
フォーラムでは、今の時代に全ての若者たちが生き生きと働き続けるために、若者たちが自ら何をし、また社会全体で何を支援すれば良いのかを考え、その具体的な仕組みや制度のあり方についてまとめる。
開場13時30分、開会14時、閉会16時30分。会場は8階809号室。定員100人。参加対象者は青少年自立支援関係者、テーマに関心のある市民の方。参加申し込みは、こども青少年局青少年育成課(TEL 045-671-2353)まで。参加費は無料。