世界最大級の客船「クイーン・メリー2」が2月19日、102日間の「ワールドクルーズ2010」の一環として横浜に寄港した。

　「クイーン・メリー2」は、全長345×全幅41メートル、総トン数151,400トン、乗客総定員2,620人の英国船籍の豪華客船（米国、キュナード・ライン社運航）。過去日本国内に寄港した客船の中では最大となる。昨年3月に横浜に初寄港し、横浜へは2年連続寄港。

　同客船は大きくベイブリッジの下をくぐり抜けられないため、大さん橋ではなく大黒ふ頭（大黒ふ頭T-1・T-2岸壁内）に停泊。京浜フェリーボート（横浜市中区海岸通1）やケーエムシーコーポレーション（西区北幸2）、ポートサービス（中区山下町2）、マリンツーリスト（中区海岸通4）、ジール（東京都港区）などの船会社各社が海上からクイーン・メリー2を見学する洋上観覧クルーズ船を出航し、横浜港は早朝から「海の女王」の姿を一目見ようと多くの観光客で埋め尽くされた。

　今年は天候にも恵まれ、カメラのシャッターを夢中で切る船ファンをはじめ、「とにかく大きい。まるで高層マンションが海に浮かんでいるよう」とクイーン・メリー2を目の前に驚きの声をあげる姿も。

　同船は、今年1月4日にニューヨークを出港し、ローマ、ドバイ、香港などを経て長崎から横浜に寄港。同日18時にグアムへ出航した。4月15日にニューヨークに戻る予定。

　クイーン・メリー2は、キュナード社の伝統を受け継ぐ英国の気品を漂わせる造りで、客室クラスによりダイニングが異なる等級制システムを利用。船内施設はチャットルーム、シャンパン・バーなどQE2（クイーン・エリザベス2）を受け継いでいるものや、洋上最大規模のダンスホール「クイーンズ・ルーム」、洋上初のプラネタリウムなどが見もの。