みなとみらいのショートフィルム専門劇場「ブリリア ショートショート シアター」(横浜市西区みなとみらい5)で、ダークファンタジー映画「9 ~オリジナルショートフィルム」が上映されている。
シェーン・アッカー監督の初長編監督作「9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~」の日本公開を記念した限定公開で、同映画館では長編製作のきっかけになったオリジナル短編作品「9 ~オリジナル・ショートフィルム」を「Short Shorts 11」プログラム内で紹介している。
「9 ~オリジナル・ショートフィルム」は、2005年に「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」インターナショナル部門に入選し、翌2006年度の米国アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされた話題作。
物語は、第2次世界大戦で破壊されたヨーロッパの町の写真をモチーフにした背景デザインの中で展開していく。2匹の麻布を縫い合わせて作られた生き物が機械仕掛けのケモノに襲われ、「9」番は仲間の「5」番が殺されるのを目撃。9番は強さの証である、仲間の魂が閉じ込められた「魔法の球」をケモノから盗もうと決心する。
「これまでの人生で見た映像の中で、最高の11分だった」と語るティム・バートン監督が新感覚ファンタジーともいえる同作品の長編映画化をプロデュースした。
「Short Shorts 11」プログラムは、同作品を含む「帰郷」(メキシコ、2006年)、「遅かれ早かれ」(ハンガリー、2006年)、「一日の冒険」(ペルー、2005年)の全4作品。
同シアター広報担当の高橋秀幸さんは「シアターではコラボメニューとして、『9』特製カクテル(500円)や、麻布でくるんだ特製レアチーズケーキ『9フロマージュ』(1個350円)。そのほか、『廃墟に火を灯せ』アルコールランプや光るボールペンを特別販売しています。9歳以下のお子様は無料ですので是非ご家族でお楽しみ下さい」と話している。
開館時間は10時~22時。火曜休館。チケットは大人・学生1,000円、小人(3歳~中学生)800円、シニア800円。「Short Shorts 11」プログラムは6月11日まで。詳細はブリリア ショートショート シアター公式WEBサイトより。
アッカー監督は、1971年米イリノイ州生まれ。UCLAで建築とアニメーションの2つの修士号を習得。UCLAの卒業制作映画として11分間のショートフィルム「9」の脚本・監督・動画製作を行い、4年半の製作期間を経て2004年に完成させた。ピーター・ジャクソン監督のアカデミー賞受賞作「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」(2003年)にはアニメーターとして参加している。