山手地区の横浜山手西洋館(横浜市中区山手町72)で6月12日~20日、ガラス器などを花と組み合わせて展示する「2010山手西洋館フェスタ JUNE~花と器のハーモニー~横浜山手西洋館」が開催される。
花と器のハーモニーは、かつて外国人住宅として使われていた西洋館を舞台に行われる恒例のイベント。西洋館7館が男性フラワーアーティストと女性テーブルコーディネーターのコラボレーションにより個性的に演出される。昨年の入館者数は約6万5,000人。主催は花と器のハーモニー実行委員会。
10周年を迎える今年は、イベントの原点に戻った展示を企画し、「魅せる」「巡る」「楽しむ」をコンセプトに「西洋館の魅力」を伝えることに重点を置くという。
各館のテーマは、横浜市イギリス館「Oriental~魅惑の地・東洋で魅せるイギリス伝統文化~」、山手111番館「次世代からのinvitation」、山手234番館「瞬~豊かな記憶・祝いのかたち~」、エリスマン邸「普遍の煌めき」、ベーリック・ホール「コラージュ」、ブラフ18番館「ティータイムへの誘い」、外交官の家「音楽を楽しむ夕べ 和の文化と洋の文化のハーモニー」。
会期中は13日=子供のためのフラワーアレンジ教室(エリスマン邸)、16日=スガワラガラスで魅せる初夏の涼やかホームパーティー演出法(イギリス館)、15日と17日=ワンコインセミナー「アイスティーの入れ方とバリエーション」(ブラフ18番館)、19日=ピアノコンサート「ショパンの愛した作曲家達」(外交官の家)ほか、多彩なイベントやセミナーを実施する。
横浜市緑の協会、総務課広報係の三谷美砂子さんは「各館がアーティストたちの趣の異なるフラワーアレンジとテーブルコーディネートで彩られます。アーティストと西洋館のハーモニーをお楽しみください」と話している。
開催時間は9時30分~17時。入場無料。詳細は「花と器のハーモニー2010」公式サイトより。
山手西洋館は、開港当時の外国人居留地の面影を残す横浜山手地区に位置し、港の見える丘公園からイタリア山庭園に続く閑静なエリアに保存されている。大正末期から昭和初期にかけて建てられた外国人向け住宅を復元し、横浜市緑の協会が管理して一般公開しており、7館の西洋館は、横浜市指定文化財(山手111番館、横浜市イギリス館)、横浜市認定歴史的建造物(山手234番館、エリスマン邸、ベーリック・ホール、ブラフ18番館)、国の重要文化財(外交官の家)として認定。外国人住宅の特徴を残した優雅な建物の館内はその時代の家具や調度類を復元展示し、当時の暮らしぶりを再現している。