横浜市は、中区野毛町にある大衆芸能専門施設「横浜にぎわい座」(横浜市中区野毛町3)の2代目館長に、落語家の桂歌丸師匠が7月1日付けで就任することを発表した。
桂歌丸師匠は、横浜生まれ、横浜市南区在住、73歳。横浜にぎわい座の設立時から同施設の運営に携わってきた。2004年より落語芸術協会の会長を務め、日本テレビの演芸番組「笑点」では、番組開始以来のメンバーとして活躍し「大喜利」の司会が人気を博している。
これまで、芸術祭賞(1989年)、神奈川文化賞(1996年)、芸術選奨文部科学大臣賞(2005年)などを受賞しており、趣味は、釣り(川、湖)、切手収集、歌舞伎鑑賞だという。
歌丸師匠は就任にあたり「思い起こせば、平成14年の4月にオープンいたしました横浜市唯一の演芸専門館、横浜にぎわい座も今年で丸8年になりました。その間、前館長でありました故・玉置宏さんが誠実かつ熱心に守っていただいたおかげで今日があると思っております。今後も前館長の意志を踏まえ、演芸演者の皆さんが誰でも出演でき、お客様方が満足するような寄席番組にも配慮していく所存でございます」とコメントしている。
横浜にぎわい座は2002年、落語、漫才、大道芸など、大衆芸能の専門館として誕生。やぐらをイメージした舞台廻りや桟敷席、仮設花道を備えた「芸能ホール」(391席)、野毛界隈の写真や演芸に関する資料を展示する「情報コーナー」、演劇・コンサート・ダンスなど多様に展開できる地下の実験的スペース「のげシャーレ」を設ける。かつて寄席や芝居小屋が立ち並んでいた横浜の伝統を受け継ぎ、新しい芸能を生み出す場として、さまざまな舞台を企画している。初代館長は玉置宏さん。玉置さんは今春、脳幹出血のため76歳で亡くなられた。9月8日には玉置さんを偲ぶ特別企画公演「日本演芸家連合まつり~玉置宏 初代館長を偲ぶ~」が開催される。