ポルトガルの帆船「サグレス号」が7月24日、横浜港の新港ふ頭(横浜市中区新港ふ頭2)に初入港した。
サグレス号は、世界でもっとも美しい大型帆船のひとつと言われている1961年に就役したポルトガル海軍の大型練習帆船。総トン数1,940トン、全長約90.8メートル、全幅12.02メートル。乗組員総数は218人(訓練生含む)。
計23枚(総面積1,979平方メートル)の白い帆をもち、そのうち10枚には大航海時代の伝統を受け継いだポルトガル王国アヴィス王朝の創始者であるジョアンI世の第3子、ヘンリー航海王子ゆかりのキリスト騎士団の赤い「十字紋章」がついている。
同船は海軍練習船であると同時に「海に浮かぶポルトガルの移動大使館」として友好面でも活躍しており、日本には過去2回寄港。今回は世界一周航海中の「日本ポルトガル修好通商条約150周年」を記念した27年ぶりの日本寄港となる。寄港地は横浜市(7月24日~29日)、西之表市(8月2日)、長崎市(8月3日~8日)の3カ所。寄港中は一般公開が行われ、セイルドリルの予定はないという。
24日の横浜港寄港記者会見で、ルアンダ生まれのプロエンサ・メンデス艦長(海軍中佐)は、「今回の世界一周航海は海軍仕官訓練生の研修と『日本ポルトガル修好通商条約150周年』を記念した旅です。今年1月19日に母港リスボンを出港して約6カ月、アルゼンチン、ウルグアイ、チリ、ペルー、エクアドル、メキシコ、アメリカに寄港。嵐に見舞われる時もあったが今日まで順調に航海を続けている。今日から『サグレス号』を一般公開するので多くの人に来てほしい。そして、ポルトガルに遊びにきて下さい」と笑顔で話した。
一般公開は、7月24日=14時~17時、25・27・28日=10~12時/14時~17時。同船は7月29日10時に種子島(鹿児島県西之表市)に向け出航する。サグレス号にとって3回目となる世界一周航海は12月23日、母港リスボン(ポルトガル)で終わりを迎える予定。