横浜市は、今年11月にパシフィコ横浜(横浜市西区みなとみらい1)で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)について、会場と周辺ホテルでの電力・ガス・水などの使用に伴うCO2排出量のカーボン・オフセットに取り組むことを発表した。
カーボン・オフセットとは、発生する温室効果ガスの排出量に見合った別の削減活動に投資することや、他の場所で実現した排出削減量を購入することで、排出の相殺を行うこと。市はAPECに伴うCO2排出量を約710トンと見込んでおり、クリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクトにより発行された京都メカニズムクレジット(CER=認証排出削減量)を購入することで、カーボン・オフセットを実現する。
クレジットの購入は、市のオフィシャル・ウォーター「はまっ子どうし The Water」の売り上げの一部および、市内の小学生から募集する環境絵日記に関連した費用で実施。「はまっ子どうし」に関しては、今年7~11月の推定販売本数(70万本)により、700トンのCO2を相殺。「環境絵日記」は1作品につき1キログラム分のCO2クレジットを実行委員会が費用負担して購入、昨年の応募実績から推定する応募数は1万作品で、10トンのCO2を相殺する(相殺量はいずれも見込み数字)。
環境絵日記は、横浜市資源リサイクル事業協同組合が過去10年に渡り実施してきた事業。毎年夏休みの自由課題としてエコ活動をテーマに募集しており、今年はAPEC横浜開催を機に、市内のインターナショナルスクール等の参加や、作品の電子データ化によるウェブ上での公開、会場周辺での作品展示なども予定されている。
なお、APEC開催に伴う温室効果ガス排出量の算定は、東京都市大学環境情報学部の伊坪徳宏准教授の協力のもとで実施するという。