横浜市で印刷事業を行う「大川印刷」(横浜市戸塚区上矢部町2053)は公民連携事業として、情報の多言語化に取り組む「NPO 法人インターナショクナル」(大阪市中央区)、デザインプロダクション「NDCグラフィックス」(中区海岸通 4)とともに、「食材ピクトグラム」を開発している。
「ピクトグラム」はトイレや交通手段などの記号(サイン)として表現される絵文字で、「食材ピクトグラム」とは、アレルギー体質などによって「食べられないもの」を持つ人々に向けて料理などへの使用食材を示し、アレルギー食材の有無を表記する新しいコンセプトのピクトグラムを表す。
今回、横浜で11月に開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議に合わせたピクトグラムの導入を想定し、現在、横浜ロイヤルパークホテル内のスカイラウンジ「シリウス」(西区みなとみらい2、70階)のランチブッフェタイム(11時30分~)に、ピクトグラムの視覚的な見やすさやわかりやすさの調査を実施している。
特定原材料アレルゲンをもとに独自に選定した14 種の食材ピクトグラム(卵、アルコール、鶏肉、カニ、麦、牛乳など)のモニタリングで、期間中はビュッフェのメニューカードに食材ピクトグラムが表示される。開催は8月6日まで。
大川印刷代表取締役社長の大川哲郎さんは「この取り組みは、全ての人に安心して食事をしていただくための取り組みです。『食材ピクトグラム』をまずはAPECに向け横浜市内のホテルに導入していただき、海外から来られたお客様に安心して食事を楽しんでもらうと同時に、この横浜での取り組みを自国でも話していただくため、お持ち帰りいただけるブックレットを作成する予定です。APEC終了後は全国の飲食店、更には食品の表示にも活用していただけるよう普及の仕組みを更に検討整備し、最終的には世界統一の基準になることを夢見ています」と話す。