横浜市は8月11日、「次世代エネルギー・社会システム実証地域」として選定された「横浜スマートシティプロジェクト」のマスタープランを策定し、林文子市長が経済産業省へ提出した。
「次世代エネルギー・社会システム実証」は、成長戦略における「グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略」の中で、日本型スマートグリッドの構築と海外展開を実現するための取組みとして位置づけられているもの。
今回は、横浜市とともに同地域に選定された豊田市、けいはんな学研都市(京都市)、北九州市の首長も経済産業省(東京都千代田区)で行われた提出イベントに出席。それぞれ直嶋正行経済産業大臣に提出した。
横浜市は、11月のAPEC(アジア太平洋経済協力)開催地であるみなとみらい21地区で次世代のスマートハウスや電気自動車を展示、世界へ発信することや、みなとみらい21エリア・港北ニュータウンエリア・横浜グリーンバレーエリア(金沢区)の3エリアを中心に、新築と既築が混在し、市民が実際に暮らす既成市街地へのシステム導入などをマスタープランに盛り込んでいる。また、2014度までに実証エリアで約6万4千トンのCO2削減や、電気自動車約2,000台導入を目指すことも掲げた。
林市長は「横浜市における地球温暖化対策は新たな経済成長戦略です。特に市民が日々暮らし、インフラ更新が容易ではない既成市街地の対策を強化するためにもスマートグリッドは最重要です」とコメント。「重要なことは、市民の利便性を損なわず我慢を強いられないエコの実現です。ヨコハマ・エコ・スクールなども活用し、市民の力によって低炭素型ライフスタイルを促すとともに、世界のスマートシティのモデルとなる横浜型ソリューションを目指し、官民一体となり取り組んでいきます」と抱負を語った。
計画期間は今年度から2014年度までの5年間。マスタープランの本文は、横浜市地球温暖化対策事業本部のホームページで閲覧することができる。