三菱地所(東京都千代田区)は9月6日、横浜みなとみらい21中央地区34街区に大型商業施設を建設することを発表した。
同施設は、横浜美術館の海側に隣接しているという立地を生かし、みなとみらいのにぎわいと憩いの拠点となる「ライフエンターテイメントモール」を目指す。2011年3月に着工、2013年2月の完成を目指す。建物の規模は地下4階地上6階建て、延床面積は約11万7,000平方メートル。
外観は壁面に凹凸と変化を与え、まちと一体化した緑化など、まち並み景観と調和を図る予定。建物中央には美術館側と海側を貫く吹き抜けの歩行者通路を設ける、また、MM線みなとみらい駅と地下で直結し、約900台規模の駐車場も備える。
出店店舗は未定だが、デイリーグッズからこだわりのモノ・コト・サービスまでをカバーし、5キロ圏を中心とした近隣住民の生活ニーズに焦点を当て、子育て中の団塊ジュニアからゆとりの余暇生活を楽しみたい団塊シニアカップルまでの3世代に支持される商業施設を計画している。
34街区について、同社は1983年に土地を取得。商業・住宅複合施設を計画していたが、経済情勢の急激な悪化を受け昨年に計画を白紙に戻していた。今回の計画では、住宅建設を取りやめ、商業施設に一本化した。
三菱地所横浜支店プロジェクト推進室の池上貴樹統括マネジャーは「みなとみらいの中心にふさわしく、周囲の景観と調和し、まちに開かれた横浜住民の『お気に入りの場所』を目指します」と話す。
みなとみらい21地区は、神奈川県横浜市西区と中区にまたがる海に接している地域で、面積は1.86平方キロメートル。事業名称は1981年に一般公募により「みなとみらい21」に決定、1983年11月に事業に着工した。同地区は今年3月に「TOCみなとみらい」の開業、4月には「クイーンズスクエア横浜」の大幅改装など、商業施設内の競争が激化している。