横浜市は禁煙サポート体制強化の一環として、今月から新たに「禁煙支援薬局」を設け、薬剤師による無料禁煙相談を開始した。
これは、市が市薬剤師会との協働で設置したもので、同会が認定した市内128カ所の薬局で薬剤師が相談者に合った禁煙支援を展開。具体的には禁煙方法の紹介や禁煙補助剤の使用法説明、禁煙治療を実施している医療機関の紹介などを行う。
禁煙支援薬局は、同会が主催する研修会へ参加し、タバコの害や近年のタバコを取り巻く環境の現状、薬剤師による禁煙支援の方法などを学んだ薬剤師のいる薬局。今後も1年に1回研修会に参加し、認定の更新を受ける。
2008年度の健康に関する市民意識調査によると、横浜市の喫煙率は18.3%で、同年の全国国民健康栄養調査の数字(21.8%)に比べてやや低め。ただし、市の女性喫煙率は近年、ほぼ横ばいから微増の傾向にあるという。市は健康づくり計画「健康横浜21」の重点取り組みで禁煙・分煙を掲げており、今月からのタバコの値上げに合わせ、禁煙を考えている市民がより気軽にチャレンジできるよう体制を整えた。
横浜市健康福祉局の小西美香子さんは「これまでも薬局ごとに個別で相談などを受け付けていましたが、薬剤師会の研修を受けていただいた上で、市民の皆様がより相談しやすいよう『禁煙支援薬局』という名前を掲げました。タバコの値上げを機に禁煙を考えている市民の皆様に、ぜひご活用いただければ」と話す。
禁煙支援薬局での相談は無料(禁煙補助剤の購入などは有料)。128カ所の一覧は、横浜市のホームページ内「禁煙NOTE」から閲覧することができる。同ホームページでは、タバコの影響や受動喫煙防止策のほか、禁煙治療や相談を行っている市内医療機関の最新情報なども掲載されている。