障害者週間(12月3日~9日)に合わせ、神奈川の映画館3館で12月4日より、視覚・聴覚障がいの有無に関わらず鑑賞できる「かながわバリアフリー映画祭2010」が開催される。
横浜は、創造・映像文化都市であることを広め「みんなが映画を楽しめる町、やさしい町、横浜」を目指し、2008年から横浜市内の映画館が協力し合い「横浜バリアフリー映画祭(旧名称)」を実施してきた。
今年は県内でのバリアフリー上映の定着を目的に、シネマ・ジャック&ベティ(横浜市中区若葉町3)、ブリリア ショートショート シアター(西区みなとみらい5)、川崎市アートセンター アルテリオ映像館(川崎市麻生区)の3館で開催する。
バリアフリー上映は、邦画に日本語字幕を付け、スクリーン映像の視覚的な情報をFMラジオの音声ガイドで客席に送信することで、視覚・聴覚障がいの有無に関係なく映画を観賞できるのが特徴。
上映作品は、横浜の伝説的な娼婦メリーさんのドキュメンタリー「ヨコハマメリー」(12月4日・5日、手話弁士付き)、知的な障がいをもつ人たちと音楽療法家、音楽家たちによるセッションと対話を綴った「音の城 音の海」(12月5日、副音声ガイド付き)、クリスマスショートプログラム全5作品(12月19日、副音声ガイド付き)。
家族の触れあいを描いた「春との旅」(12月12日、日本語字幕・副音声ガイド付き)、ソウルを舞台に、養護施設に預けられた少女の心を映した「冬の小鳥」(2011年1月9日、副音声ガイド付き)ほか全13作品。
「ヨコハマメリー」は中村高寛監督による舞台挨拶(両日各回の上映前)、「音の城 音の海」は、上映後に音声ガイドナレーションの瑞木にょこさんと服部智行監督による舞台挨拶を予定している。
かながわバリアフリー映画祭実行委員で、シネマ・ジャック&ベティ支配人の梶原俊幸さんは「今年は開催場所を広げての開催のため、映画祭のタイトルを『かながわバリアフリー映画祭』としました。神奈川県内でのバリアフリー上映を推進し、多くの方にその存在と意義を知っていただきたい。この映画祭は障がい者だけを対象とした映画祭ではなく、誰でもいっしょに映画を楽しめる映画祭を目指しています」と話す。
入場料は会場と上映作品により異なる(「ヨコハマメリー」の当日券は、劇場まで問合せ)。詳細はホームページから。開催は2011年1月12日まで。