象の鼻パーク内の「象の鼻テラス」（横浜市中区海岸通1）で12月3日より、「flyingCity展-生物機械ターミナル」が開催されている。

　同展は、現代美術や建築などの専門分野を持ったクリエーターが集まり、2001年にソウルで結成された韓国のクリエイティブ・デザイン・スタジオ「flyingCity（フライングシティ）」による日本での初個展。

　作品のテーマは「他者（自分とは異なる存在）」。巨大でいびつな形の照明オブジェを用いたインスタレーション「Bio-Mechanism Terminal」を、旅人の行き交うターミナルと解釈した観光エリア「象の鼻テラス」に展示する。

　同インスタレーションは、flyingCityが韓国で行った子供たちへのワークショップを通じて着想した作品。「幻想旅行」をテーマに子供たちが想像力を働かせて描いた「絵」から、flyingCityがキャラクターなどを抽出し、混成、変形というプロセスを経て、造形作品「生物機械」を制作した。

　12月12日は関連イベントとして、創作体験ワークショップ「Elephant's Fantastic Journey～象の幻想旅行」を実施。参加者それぞれが「象になって宇宙を旅した先に見えるもの」を想像して出会った生物を描き、モビール（動く造形作品）を制作する。インストラクターはスズキクリさんと蔭山ヅルさんによるアートプロジェクト「ART LAB OVA（アートラボ・オーバ）」。開催時間は13時～16時。参加費無料で当日参加可能。

　象の鼻カフェでは、12月11日からオリジナルメニューとして、アップルジュースにスパイスを加え煮詰めた「ホット・アップル・サイダー」（450円）とホットワイン「バン・ショー・ブラン」（450円）を提供。12月25日まで「天使の象ケーキ」（450円）を販売する。

　象の鼻テラス広報担当の小泉智子さんは「象の鼻テラスは文化交易というコンセプトのもと、年に1回海外からのアーティストを招き作品を紹介しています。同展では、カラフルで見た目に楽しい生物機械がたくさん浮遊するターミナル空間で、自分とは異なる存在との出会いを想像力で楽しんでほしい。お子様にもおすすめです。生物機械たちからお気に入りを選んでもらい、名前をつけたり、特技などを想像していただく『FANTASITIC VOTE!』も行っています」と話す。

　開催時間は10時～18時。入場無料。1月23日まで。

　flyingCityは、韓国人のクリエーター10人数名で構成されたアーティストグループで、クリエイティブ・デザイン・スタジオとして活動を行っている。人々の意識や生に焦点をあてたフィールドワーク、パフォーマンス、都市計画提案、写真によるドキュメンテーションを使った手法を特徴とし、アート活動をはじめ、建築、インテリア、デザインなど幅広い分野の仕事を手掛けている。