横浜市立野毛山動物園(横浜市西区老松町63)で、動物の生態や現状を伝える連続セミナー「Zoo to Wildセミナー」が開催される。
野毛山動物園は4月1日に開園60周年を迎える。同セミナーは60周年プレ記念企画で、フィールド研究を行う専門家による講演と同園に暮らす動物たちの観察を通して、動物の生態や現状を学ぶ。
会場は野毛山動物園研修室。開催時間は13時30分~15時30分。セミナーは事前申込制の全3回(第1回=1月15日、第2回=2月19日、第3回=3月5日)。各回先着30人(第1回は申込締切)、参加費無料。
セミナーは2部構成で、野生動物やその生息地の研究者による講演会を行った後、飼育係とともに園内の動物たちの行動を実際に観察する。
第1回目のテーマは「チンパンジーの行動学~動物園から野生へ」で、京都大学野生動物研究センターの森村成樹さんを招き、アフリカに暮らす野生チンパンジーの生態や行動について紹介する。第2回目は、麻布大学野生動物学研究室の立脇隆文さんが、野生タヌキの生活と事故の実態について学び、動物園で行っている野生動物の保護活動を紹介する講演「町ダヌキたちの交通事情」をおこなう。
第3回目は「アムールトラの森と私たちのつながり」と題して、国際環境NGO FoE Japanの佐々木勝教さんがロシア極東に生息する世界最大のネコ科動物「アムールトラ」を取り巻く環境の変化と日本人とのつながりについて紹介する。
横浜市立野毛山動物園 広報担当の加藤妙さんは「セミナーに参加することで、動物たちを見る目が少し変わるかもしれません。60周年を迎える野毛山動物園で、野生動物の新しい魅力をいっしょに発見してみませんか」と話す。
開園時間は9時30分~16時30分(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合はその翌日)。入園料は無料。講座の詳細・申込みはホームページから。
野毛山動物園は、1951年4月1日に「野毛山遊園地」として開園。現在、飼育する動物は約100種で、いずれも来園者が間近に動物を感じられる展示となっている。市内唯一の爬虫類館では、市内で観察できる種から、世界的にも貴重な種など数多くの爬虫類を展示している。