横浜赤レンガ倉庫1号館(横浜市中区新港1)で1月12日から16日まで、「ヨコハマフォトフェスティバル プレイベント2011」が開催される。
同イベントは、2012年に初開催される「ヨコハマフォトフェスティバル」に向けたプレイベント。横浜は日本の写真の創始者の一人である下岡蓮杖(しもおかれんじょう)が初めて写真館を開いたゆかりの地で、2012年は野毛に写真館ができてから150周年の節目の年に当たる。
期間中は写真展やシンポジウム、ワークショップなどを行い、「写真が地域に果たせること」や「写真の秘めている可能性」について模索していく。
プログラムは、公募による写真家のポートフォリオを写真家・写真評論家・編集者・キュレーター・アートディレクターらが審査・レヴューを行う「ヨコハマ・オープン・ポートフォリオレヴュー」、元町の昔と今を写真でアーカイブしていく小学生を対象にした「元町フォトヴィレッジ・ワークショップ」、アートとしての写真の魅力を伝えるライブイベント「コレクティング・フォト」。
そのほか、元横浜開港資料館調査研究員の斎藤多喜夫さんがフォトグラフィック・シンポジウムで「下岡蓮杖は何者であったか?」と題した基調講演を実施。斎藤さん、京都造形芸術大学教授の後藤繁雄さん(編集者)、写真批評家の竹内万里子さん(京都造形芸術大学准教授)がパネルディスカッションに登壇し、下岡蓮杖の人物像に多角的に迫る。
野毛フォトヴィレッジ・エキシビションでは、昨年のキックオフイベントで写真家の森日出夫さん、大西みつぐさん、ハービー・山口さん、横木安良夫さん、鈴木理策さん、大森克己さんらが講師を務め行った「野毛フォトヴィレッジワークショップ」の取り組みを紹介し、撮影された作品をスライドショーで上映する。
ヨコハマフォトフェスティバル実行委員会の事務局を務めるNPO法人ザ・ダークルームインターナショナルの近藤宏光さんは「2010年1月のキックオフ・イベントに始まり、2012年の本イベントに向け、実験的にさまざまなイベントを行います。グローバルとローカルが交差する横浜で、また一歩あゆみを進める写真文化の胎動をぜひ感じてください」と話す。
会場は横浜赤レンガ倉庫1号館2階スペース。開催時間は11時~19時30分。入場無料。詳細はホームページで。同イベントは横浜市マザーポートエリア活性化推進事業認定事業で、国際的な総合写真イベント「フォト・ヨコハマ2011」の一環として開催される。
「フォト・ヨコハマ2011」は写真を主体としたさまざまな文化活動を行う総合写真イベントで、文化・芸術都市「横浜」の魅力を国内外へ広く発信することを目的としている。2月9日から開催されるカメラと写真映像の国際展示会 「CP+(シーピープラス)2011」(2月9日~12日)への国内外からの集客を見込み、会期中は市内で写真を主体としたさまざまなイベントが行われる。