三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)の「淡墨桜(うすずみざくら)2世」が見頃を迎えている。
淡墨桜2世は、同園の創設者である原三溪の出身地・岐阜県ゆかりのさくらで、園内には荘川桜(しょうかわざくら)2世、高桑星桜(たかくわほしざくら)、ソメイヨシノやオオシマザクラ、ヤマザクラ、シダレザクラなど、約300本のさくらが植樹されている。
園内の三溪記念館のロビー「抹茶処 望塔亭」では、京都で製造した餡入り落雁(らくがん)を提供しており、抹茶を1服400円で楽しむことができる。
三溪園 広報担当の吉川利一さんは「ソメイヨシノのつぼみも膨らみ、まもなく三溪園は華やかな桜の季節を迎えます。今年は心おだやかに花をめでる気持ちにはなれないという方も多いかもしれませんが、三溪園の風景を眺めることで、ひとときでも和やかな気分になっていただけたら」と話す。
また、「園の創設者である原三溪は、横浜が関東大震災で壊滅的な状態となったときに横浜市復興会会長となり、私財をなげうって尽力した人物です。園内の三溪記念館では、奇しくも現在、このとき三溪が復興に向けて人々の活気を取り戻すために作った『復興小唄』の掛軸が展示中です」とも。
開園時間は9時~17時(入園は閉園30分前まで)。抹茶処 望塔亭は10時~15時。入園料は大人500円、65歳以上300円、小学生200円。今年は節電のため、夜間イベント「観桜の夕べ」を中止。