市民に無料開放されている横浜市立野毛山動物園(横浜市西区老松町63)で、4月9日より「第6回 動物たちのSOS展」が開催されている。
同展では「守ろう生物多様性」をテーマに、地球上に生息し絶滅の危機に追い込まれている野生動物たちと人間のライフスタイルについて考えるさまざまなイベントを環境保護団体と協働で実施する。
期間中は、園内のひだまり広場で、野生動物の現状を写真やイラストで紹介する「常設パネル展」を開催するほか、週末イベントとして、横浜市繁殖センターがインドネシアの希少鳥類カンムリシロムクの保護事業を紹介する「カンムリシロムクを守ろう」、「生物多様性クイズ」(横浜市環境創造局企画課)、同園職員が密輸された子カメの物語を紙芝居で紹介する「カメのホウちゃん SOS」を実施する(4月16日・17日)。
17日は特別講演会として、同園近隣施設の横浜市青少年交流センター「ふりーふらっと野毛山」(西区老松町25)で、国立環境研究所主席研究員の五箇公一さんが「第2回 日本のクワガタムシ・外国のクワガタムシ」と題して、クワガタムシからみた生物多様性の保全について語る。事前申込制で、先着100人。申込締切は4月15日。
野毛山動物園の加藤妙さんは「野生動物の現状を動物園にいる動物を通じて一緒に考えてみましょう。野生動物の現状と聞くと少し難しく感じてしまうかも知れませんが、楽しく学べるように、クイズや紙芝居も行います。13日まで1月に誕生したチンパンジーの赤ちゃんの愛称投票も行っていますので是非ご参加ください」と話す。
開園時間は9時30分~16時30分(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合はその翌日)。入園料は無料。「動物たちのSOS展」は4月17日まで。
野毛山動物園は、1951年4月1日に「野毛山遊園地」として開園し、今年の4月に開園60周年を迎えた。現在、飼育する動物は約100種で、いずれも来園者が間近に動物を感じられる展示となっている。市内唯一の爬虫類館では、市内で観察できる種から、世界的にも貴重な種など数多くの爬虫類を展示している。現在、かつての動物舎や遊園地などの懐かしい写真を紹介する「60周年記念写真展」を開催している。