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横浜赤レンガ倉庫がユネスコ「アジア太平洋遺産賞」受賞-国内初受賞

受賞式典でスピーチする横浜赤レンガ代表取締役社長の坪井純子さん

受賞式典でスピーチする横浜赤レンガ代表取締役社長の坪井純子さん

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 横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区新港1)で4月12日、国内で初の受賞となった「ユネスコ文化遺産保全のためのアジア太平洋遺産賞」の受賞式典が実施された。

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 今年で創建100周年を迎えた赤レンガ倉庫は、ユネスコが選出する2010年度「優秀賞」を国内で初めて受賞。同賞はアジア太平洋地域の文化遺産の保全・修復における民間または官民協力を推奨し、事業の成果を称えるために2000年に創設された。築50年以上で、民間または官民共同で保全・修復されているなどの条件を満たすものが対象で、最優秀賞・優秀賞・功績賞・特別賞・革新に対する審査員賞の5種類。今回は14カ国から33件の応募があったという。

 ユネスコは、横浜赤レンガ倉庫の主な受賞理由について「9年に渡る入念で繊細な修復作業」「官民の優れたパートナーシップ」「ウォーターフロントにおける都市再生のきっかけづくり」と説明。1911年に横浜税関の施設として創設された歴史的建造物が、官民共同のリノベーションによって商業・文化施設として2002年にリニューアルオープンし、現在も年間約500万人が訪れる場所として賑わいを見せている点などが評価された。

 赤レンガ倉庫のイベント広場・フラワーガーデン特設ステージで行われた式典には、横浜市の林文子市長、横浜赤レンガ代表取締役社長の坪井純子さんに加え、共同運営事業者である横浜市芸術文化振興財団専務理事の島田京子さん、設計者である新居千秋都市建築設計代表取締役の新居千秋さん、構造設計者であるTIS&パートナーズ代表の今川憲英さん、施工者の竹中工務店執行役員副社長 渡邊暉生さんが出席。筑波大学教授で日本ユネスコ国内委員会委員、2010年度ユネスコアワード審査員として今回の選考にも携わった稲葉信子さんによる、表彰状や盾の授与が行われた。

 林文子市長は「赤レンガ倉庫は、国際貿易港として栄えた横浜の歴史を100年間ともに歩み、見守ってきてくれました。関東大震災や第二次世界大戦の苦難をくぐり抜け、倉庫としての役割を終えたあとも官民共同の整備によって立派な文化・商業施設として生まれ変わり、年間500万人が訪れる人気スポットとなっています。横浜を象徴するこの場所に光を当ててくださったユネスコに改めて感謝したい」と挨拶。また、横浜赤レンガの坪井純子代表取締役社長は「今回の受賞で一番嬉しかったのは、歴史的な建物が今も未来もにぎわう場所として、また多くのコラボレーションによって再生されたという『赤レンガらしさ』が評価された点。今後の抱負として、お客様の笑顔をたくさん作ることができ、いつ来ても懐かしい場所、そして新しい場所でもあり続けたい」と話した。

 横浜赤レンガ倉庫は地上3階建で、延床面積17,163.49平方メートル。ホール(約400席)と多目的スペース(約200平方メートル×3室)などの文化施設をもつ1号館、50店舗の商業施設を備える2号館(1号館1階一部含む)があり、2館の中央に位置するイベント広場では年間を通してさまざまな催しが開催されている。

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